臨時火山情報
第1号
平成12年12月20日16時00分
鹿児島地方気象台発表
火 山 名 : 諏訪之瀬島
諏訪之瀬島の御岳(おたけ)火口北側の新しい噴出口から噴火しているのを確認し
ました。
昨日(19日)、地元住民の方から噴煙の状態に変化があるとの通報で、気象台は
本日(20日)鹿児島県の協力により10時50分頃にヘリコプターによる現地調査
を行いました。
活動を続けている御岳火口は乳白色の噴煙を勢いよく噴出していました。また、御岳
火口縁から北側200〜300mの新しい噴出口から灰白色の噴煙を勢いよく噴出してお
り、噴火を確認しました。噴煙の高さは御岳火口上約500mで雲に入り確認できませ
んでした。東側斜面にも新しい噴出口ができており、白色の噴煙を噴出していまし
た。
なお、諏訪之瀬島の噴火は本年2月21日以来です。
今後の火山活動に注意して下さい。
参考資料
諏訪之瀬島の概要
安山岩(SiO2 55〜60%)の成層火山で,長径(北北東〜南南東)8km,短径5kmの島
の頂部には,径200m,400mの2火口が南西〜北東に並列し,ともに有史後も噴火
し,溶岩を流出。
ストロンボリ式噴火が特徴。1956年以降毎年噴火しており,現在も活動中。島民58
名(平成2年)。
火山活動の記録 (日本活火山総覧、他による)
1813年(文化10年)大噴火
溶岩流出し,海に達する。
この活動で住民全員避難,1883年(明治16年)まで無人島となる。
1877年頃(明治10年)噴火。3日間音響。
1884年(明治17年)大噴火:溶岩流出し,海に達する。降灰。
1885年(明治18年)噴火:鳴動,噴煙。
1889年10月 2日(明治22年)鳴動
1914年 3月21日(大正 3年)鳴動,噴煙。
1915年 7月, 9月(大正 4年)噴煙
1921年12月 8日, 9日(大正10年)噴火
1922年 1月26日(大正11年)噴火:以降1925年まで小活動。
1925年 5月13日(大正14年)噴火
1938年 3月11日(昭和13年)噴火
1940年11月29日(昭和15年)噴火
1949年10月(昭和24年)噴火:黒煙,鳴動,地震,地割れ。
1950年〜1954年(昭和25年〜昭和29年)ときどき噴火
1956年11月,12月(昭和31年)噴火:噴煙,空振。
1957年〜1997年 4月(昭和32年〜平成 9年)連続して活動(頻繁に噴火)。
1999年(平成11年) 1月,11月噴火
2000年(平成12年) 1月,2月噴火