八日目 帰国できたあ?

 いろいろなことがあった、'97早川研ハワイ巡検も最終日の夕暮れを向かえようとしています。本当にいろいろなことがありました。成田について知らされた旅行会社倒産。出発の3日後に僕たちが乗った同便のユナイテッド826便の乱気流死亡事故。そんなことはもろともせず、ハワイに着いてしまった私たち。ハワイに着たらすべてこっちのものです。

 ハワイ火山観測所、キラウエア火口、オーシャンエントリーでみた赤い溶岩、ブラックサンドビーチ、グリーンサンドビーチ、4000mの世界マウナケア、そこでの夕暮れ、足元からの星空、全米一の美しいハプナビーチ。みんなどれをとっても言葉では言い表せないすばらしい思い出となっています。この感動を胸に、最後の夜をむかえます・・・ここでも酒の嵐が降ったんだけどね。

 さて、わたしたちはもう帰国するだけですが、ここからもかなり波瀾万丈なのです。ハワイ島からホノルルへ行くのに飛行機が満員でのれなかったオーバーブッキング事件。これは心優しい乗客が数名降りてくれることにより私たちは乗れました。また、あとで知ったことなんですが、オーシャンエントリーの部分が大きく海に陥没したというのです。時刻は不明なのですが、私たちが行った日前後だったそうです。いずれにせよ、無事に戻ってきてなによりでした。

 なにごとも、おもしろいものを見るには死にそうにならなければならないと、H大先生はおっしゃっていました。そのとおり僕たちはその言葉を実践してきてしまいました。あとで考えると何度も死にそうになっているのです。でもそれだけおもしろいものは見られたっていうことになります。

 こんなハワイの旅、きっと僕たちにしかできないんだろうなあ。良い子のみなさんはまねをしないでね。それから、おもしろいものを見ようと思って死にそうになってもいいけど、死んでしまったらなんにもなりません。気をつけて下さい。

 とりあえず、僕たちは命に別状はなく帰国できました。それから倒産の件ですが、その旅行会社の負債総額が倒産の保険より少なかったため、全額返ってきました。これはとっても運のいいことです。ほかの連鎖倒産した会社は、2割程度しか戻ってこなかったそうですし。

 

 それでは、太平洋の大海原をご覧になりながら、どんな映画よりもスリルな物語をしめさせていただきます。また会う日まで。


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