ハワイ島編第4話

「標高4000mの世界へ2」

 ハワイ島の最高峰マウナケアは標高4206mで、「白い山」という意味を持つ。冬は雪が降って白くなることがあるからである。常夏のハワイでも雪が降る場所があることは、あまり知られていないのではないだろうか。今年は雪はまったくなかった。しかし、そこは4000mの高地。夜は氷点下に下がる。

 これがマウナケアの全景である。手前の黒い地面はマウナロア(4169m)の最近の噴火によって流れた溶岩。ハワイ島には4000mの山が2つあるのだ。マウナロアのほうは現在も活発に活動をしている火山であるが、マウナケア(写真)の方は4000年の昔に活動を停止してしまっている。この山に今から登る。といっても山頂まで車で行けてしまう。

 途中に氷河で削られた石がたくさんある。これは、氷期にマウナケアの山頂部を覆っていた氷河が残したつめあとである。古い山体であることを物語っている。

 山頂部にはたくさんの白い天文ドームがある。澄んだ空気と高い晴天率からここに世界有数の天文台が建設される。世界最大の天体望遠鏡を備える日本の「すばる」もあった。マウナケア山頂は、車で止めて2分歩いて着く。あっけない。これが山頂への道。とても4206mという高所に来た感じがしない。しかし、軽い高山病なのか頭が痛くなったり、視野が狭くなったり、ボーとしたりする。

 前回のハワイでは神々しいまでの夕日をここでおがんだ。そのことは「'97早川研ハワイ旅行記」でくわしく書いてあります。

 我々はこれが最後のハワイの一日であった。日が暮れるまでは残らなかったが、十分標高4000mの世界を堪能した。

 最後に今までお世話になってきた、ハワイ島でのレンタカー、スバル「レガシー」と記念撮影である。雲の下から走ってきて、気付いたら雲の上に出ちゃったよっていうように驚いているかのレガシーの顔がいい。いろいろなところに連れていってくれました。大好きなレガシーちゃんの左ハンドルにもすっかりなれてきたのに、明日でお別れです。

 今年もたくさんのアクシデントがあったけど、いろいろなことを考えることができ、勉強になることもたくさんありました。2回もハワイに来てしまったのだから次は一人でもきっと行けるだろう。地球の営みが見たくなったら、また来てみようかな・・・。

おわり


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