「キャンプう…??」計画の段階でHawaiiでキャンプをすることに決まりかけてしまってから、1週間もキャンプをすることに不安を感じた。どうせHawaii巡検に行くなら普通の旅行では味わうことのできない体験をたくさんしてこようと思ってはいたが、いざキャンプ生活のことを考えるとワクワクするような、不安だらけのような、複雑な気持ちだった。現実を考えると、キャンプ用品は寝袋さえも持っていないこと、常夏のHawaiiといっても冬であるということが、私を悩ませた。ちょうどいいことに田村さんも迷っていた。そこで田村さんと考えたのがキャンプ場の近くのB&B( Bed & Breakfast)に泊まることだった。
みんなはPUNALUUでキャンプをするから、PUNALUUから車で15分くらいの距離にある B&Bということで、NAALEHUのBecky's B&Bが候補に挙がった。Becky's B&Bは早川先生の知り合いの先生からの推薦でもあること、Becky's B&Bはホームページを持っているのでその様子から、アットホームな感じで宿のおばさんやおじさんと交流が持てるのではないか・・・という理由であった。そのホームページを通してメールで部屋が空いているかを尋ねると運良く空きがあった。
私の英語で通じるのかな・・・と不安いっぱいで「Hello!」と扉を開けた。簡単に日本から来た、今日からお世話になる者だということを告げると「どうぞ。」と招かれた。車から荷物を降ろして、東宮さんに「大丈夫です。」と言って(本当は全然大丈夫ではなかったけれど・・・)東宮さんがキャンプ場へ向かうのを見送った。
Becky's B&BのBeckyはおばさんの名前で、おじさんはChuckという名前。案内された部屋に荷物を置いてしまうと、何をしていいのか分からないので、とりあえずChuckとBeckyの居るリビングへ行ってみた。そんな様子が分かったのかBeckyは「お茶を飲む?」と言って用意してくれた。田村さんも参加して自己紹介をしたが、Chuckの言っていることは聞き取りにくいし、慣れていないせいか話したいこともすぐには英語となって口からは出てこないし、どうしていいのか困り果ててしまっていた。そんなとき、「Hi!」と隣の部屋に泊まっているという日本人の和田さんご夫妻が帰ってきた。和田さんご夫妻は英語が堪能で、だいぶ助けていただいた。
一晩目の夕食は和田さんご夫妻に誘われて、Becky's B&Bの合い向かいにある日系人の経営する食堂へ食べに行った。(田村さんは残念ながら、お疲れのため欠席。)和田さんご夫妻は、私よりもいくつか歳上のお二人で、3日後にホノルルで挙式するとのことだった。食堂で和田さんに薦められたのはマヒマヒのソテイ(3晩目には東宮さんも挑戦した)。マヒマヒって、もしかして・・・色のきれいな?とにかく薦められたものは食べてみようと、挑戦をした。お魚なのに鶏肉のような味だった。けっこう美味しかった。「コレ、クリスマスノオカシヨ。」食堂のオバチャンがプチケーキをおまけして出してくれた。そうか・・・そう言えば今日はクリスマスだったのだ。それにしても、このお店には不思議なメニューが並んでいる・・・。
クリスマスといえば、Becky's B&Bも合い向いの食堂もクリスマスの装飾できれい・・・というよりもかわいかった。クリスマスにはストーリーを持った飾り付けを家中で行うと聞いたことがあるが、本当にBecky's B&Bでは家の中のあちこちとお庭に飾り付けがなされていた。
夕食の後はBecky's B&Bに戻ってジャグジータイム!!。部屋にはシャワー(お湯が出ないと騒いでいたが、後に出ることが判明)しかないので、裏庭にあるジャグジーに入ってよいとのことだった。ジャグジーでは、BeckyとChuckと宿泊客が一緒にワインを飲みながら色々なことを話した。空には数えきれないほどの星が輝いていて、なんだかこんなのもイイナ・・・とほろ酔い気分になってしまった。
朝食。これが、これが、私は感激してしまった。フルーツにパンケーキ、飲み物なのだが、フルーツがたくさんだったから。パパイヤにメロンにキュウイにバナナ。そしてレイに使う香りの良いランの花(詳しい名前は分かりません)が添えられていて、南国の朝食かア・・・と幸せ気分になってしまった。パンケーキもBeckyが毎日同じにならないように心がけているのよと話していた。しかも、おやつまで持たせてもらった。
Becky's B&Bには、喋って踊れるオウム(Chuckがめちゃくちゃ大事にしている)や重量級の猫のサム(お家の外にいる)や真っ白くておとなしい大きな犬(だいぶお歳の穏やかな子)がいる。オウムのエクササイズは付き合うのがけっこう大変。サムは1日2食だというのにとにかく巨大。
結局、3晩お願いしたうちの真ん中の日は戻らなかったので、2晩しかBecky's B&Bは味わえなかったけれど、まるでホームステイをしたような気分だった。BeckyとChuckとお別れするのが辛くなってしまった。最初はどうやってコミュニケーションをとっていいのか分からなかったのだが、その日に体験した出来事や私の学校のこと、ホームページのことなどを話しているうちに打ち解けてきて楽しい時間を過ごすことができた。勿論、BeckyやChuckとの交流でけでなく、色々な所から来ている一緒になった宿泊客同士の交流も充分に楽しく、ためにもなった。欲を言うともっと私自身に英語力があれば、この何倍も意志が伝えられただろうし、もっと楽しかったのだろう。(でも、これしかないんだから、しょうがない?・・・のかもしれないのだけれど。欲を言えば・・・です。)
特にChuckには親切にしてもらった。Green Sand Beachに行くと言ったら、地図を広げてここら辺が狙い目だよとか、フルイがあった方が大きいOlivineが採集できるから持っていけだとか、やさしい言葉をかけてもらった。Hawaii島に行ったら是非、もう一度Becky's B&Bを訪れたいと思う。(Chuckに、今度は彼と来るね!と言ったけれど、実現するのかなあ・・・?)そして、みなさんにもオススメしたいB&Bである。