1. 2002年07月05日 08時54分47秒 投稿:早川 |
浅間山に限らず,火山のことならなんでも書いてください.
早川由紀夫 |
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354. 2004年09月01日 20時14分27秒 投稿:pothos |
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355. 2004年09月01日 20時16分32秒 投稿:ヨッシー |
[http://bousai.maechan.net/volcano/asama/] |
>
http://www.jma.go.jp/JMA_HP/jp/volcano/306-040901200955.03.html > >
臨時火山情報 第1号 > > 平成16年9月1日20時09分 気象庁地震火山部 > > 火山名
浅間山 > > ** 見出し *************************** > >
20時02分ころ、浅間山が噴火しました。 > <火山活動度レベルを2から3に変更しました。> > > ** 本 文
*************************** > > 20時02分ころ、浅間山が噴火しました。 >
噴煙の高さは雲のため不明です。 > 今後の火山活動に十分注意してください。 >
<火山活動度レベルは0〜5のうち、3(山頂火口で小〜中噴火が発生)で > す。> |
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浅間山 投稿者:早川 投稿日: 9月 1日(水)20時54分31秒
早川@群馬大学です。
まえちゃんねっとアクセス集中のため、つながりません。ここをお借りします。
草津でも高崎でも音が聞こえたそうです。前橋のわたしは気付きませんでした。
前橋に灰はまだ降っていません。
単発のブルカノ式爆発と思われます。
いまNHKローカルニュースで絵がでました。
めらめらと燃える炎が不思議です。
山火事だろうか。もしそうなら、かなり広範囲まで火山弾が飛んだことになる。
363. 2004年09月01日 23時38分19秒 投稿:早川 |
[http://6030.teacup.com/terumitsu/bbs] |
溶岩が溶岩流の意味でしたら、誤報に違いありません。 山頂火口から溶岩流があふれ出すなら、縁が低い北側(群馬県側)になるはずです。
きょうの爆発前の火口の体積は相当なものでしたから、もうあふれだすとはそもそも考えられません。(いや、火口底が確認されたのは、一週間以上前だから、これは言えないかな) |
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428. 2004年09月05日 09時28分17秒 投稿:早川 |
気象庁の業務について提言します。
各地の気象官署に降灰があったとき、職員にはそれを報告する義務がありますが、降灰があった事実の報告だけでなく、単位面積あたりの降灰重量もあわせて報告するように業務マニュアルを変更してほしい。
噴出量を精度よく測定するために必要なデータですから。
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500. 2004年09月09日 12時52分13秒 投稿:早川 |
いいえ。
でも、次のような考えを持つように至りました。
・ふつうは、ブルカノ式爆発は一回で終わらない。繰り返すのがふつう。
・1983.4.8はたしかに、あれで終わったが、その一年前の1982.4.26とセットだとみることもできる。それなら、これは2回。
・1973.2.1は、およそ3ヶ月に渡って何回も繰り返し爆発した。
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507. 2004年09月09日 18時15分26秒 投稿:早川 |
[http://www.edu.gunma-u.ac.jp/~hayakawa/news/2000/miyake/archives/chibabbs/0820.html] |
>
浅間山の火山活動に関する火山噴火予知連絡会拡大幹事会見解 > >
この噴火は、大きな爆発音と空振を伴い、噴石を中腹まで飛散させまし >
た。火山灰は北東方向に流れ、降灰は福島県北部太平洋沿岸まで達しまし >
た。火口から約4キロ離れた北東側の山麓では、直径数cmから8cm程度 >
の火山れきや岩塊が降下しました。
いいですね。「噴石」は放物軌道を描いて空中を飛行したあと、クレーターをつ くって地面に衝突した大岩(10センチ以上か)を指す用語であることがはっきり わかる。
山麓に降った「直径数cmから8cm程度の火山れきや岩塊」は、噴石とは呼ば ないのですよね。あーすっきりした。のどのつかえが下りた。
よいですか、マスメディアのみなさん。空から降る小石を噴石と呼ぶのは、以後 厳禁ですよ。そういうのは、「火山れき」と呼んでください。
▼参考資料
2923. 2000年08月20日
14時22分03秒 投稿:早川 より
> 新聞を読むと,噴石を降下火山礫の意味でつかっている社が複数ある. >
どうやらどこかの通信社がそう伝えたらしい. > 上毛新聞8.19には,「ピンポン球大の噴石」「一センチ大の噴石と灰」という >
おかしな表現がある. > 読売新聞と朝日新聞は,正しく「小石」(たまにはほめる). >
毎日新聞は無言及.いや「坪田地区で直径5ミリほどの噴石が見つかったほか、三宅村役場付近でもピンポン玉大の噴石」と書いている.通信社配信を利用したのだろう.
このマスコミ誤報のために、都道に突き刺さった本当の噴石が意味する危険が社会になかなか伝わらなかった。全島避難が遅れた一因になった。 |
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559. 2004年09月14日 07時40分25秒 投稿:伊勢崎 |
今朝出勤しようとしたら、車のボンネットが真っ白です。降灰のようなのですが、ラジオのニュースでもなにも報道がないし、なにかの勘違いでしょうか。 |
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572. 2004年09月14日 11時56分49秒 投稿:早川 |
これから遠地で降灰を観測するだろう方へのお願い。
高崎・前橋以遠で浅間山の降灰を観測したら、次をしてくださると、日本火山 学が前進します。
1)写真を撮る 2)灰を集める。 3)集めた面積を測る(たて×よこ)。 4)写真を撮る 5)集めた灰の重さを測る。
単位面積あたりの降灰重量が知りたいのです。 遠地での少量の降灰データが手に入りにくい。少量でも広面積だから、量は無 視できません。
たとえば、車のボンネットの上(1メートル×1メートルくらい)をかき集め て、10グラムくらいのデータが複数ほしい。
面積も秤量もだいたいでよいのです。そんなに神経質に測定する必要はありま せん。 |
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626. 2004年09月15日 12時59分08秒 投稿:早川 |
[http://www.edu.gunma-u.ac.jp/~hayakawa/kazan/field/0107.html] |
ここで整理します。
きのうから何回も噴火していますが、これは「灰噴火」と呼ぶのがよいでしょう。 爆発を伴わずに、ただただ灰色噴煙をもくもくと数千メートル立ち昇らせて、風 下にしずしずと灰を降らします。
一方、1日の噴火は爆発でした。「ブルカノ式噴火」の典型例でした。火山弾を 火口から2.5キロまで飛ばしました。浅間山では4キロまで飛ぶことがしばしばあ ります。(だから、4キロ規制なんです)
「灰噴火」と「ブルカノ式噴火」は、同じ火山で同じときに共存します。桜島が その好例です。阿蘇は、もっぱら灰噴火で、ブルカノ式噴火はあまりしません。 浅間山は、桜島と似ています。 |
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668. 2004年09月16日 16時23分41秒 投稿:明日軽井沢へ |
はじめて投稿します。 どなたかお知恵を拝借したく、投稿いたしました。実は明日17日金曜日朝から女房が知り合いの軽井沢別荘に遊びに行くことになっています。帰りは翌土曜日です。投稿を読ませていただくと、軽井沢にも降灰が結構あって、窓も開けられないほどとのこと。命にかかわるようなことは無いとは思いますが、今のような状況で軽井沢に「遊びに」行くというは、賢明ではないと思うのですが、如何なものでしょうか?ご意見をいただければと思います。宜しくお願い致します。 |
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669. 2004年09月16日 16時31分37秒 投稿:早川 |
そんなことは、ありません。
ヨッシーに書いてもらったように、熟年カップル二組は、サングラスをかけては いたが、「灰が目に入る」といいつつ降灰の真下でテニスダブルスを楽しんでい ました。
アウトレットでは、降灰に気付いているのだか、気付いていないのだがわかりま せんが、いつものにぎわい。
いま、軽井沢に差し迫った危険はありません。 困難は、今朝も書いたように、洗濯物が外に干せないくらい。 |
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672. 2004年09月16日 17時03分04秒 投稿:とっと |
自分も帰宅しました・・・疲れた・・・。 まさかこんな連続噴火しているとは思わずに火山博物館で午前10時前から午後1時まで噴煙見物していました(^^;。 こんな天気の日の浅間山は午前11時頃から雲をかぶる事が多いので早めに行って写真を撮るのが目的でしたが、車から降りるなり「ズドドド〜〜ン」の連発(乗車中は音楽聴いていた)。噴煙も灰色だし「噴火しているのかなぁ?それともただの噴煙??でもこの音は??車も揺れるし・・・」と思いつつ観光気分でした。現に火山博物館も通常営業でした。でも観光客は驚いて空を見上げていました。 お昼のNHKニュースと地元の方が「役場の広報車が噴火しているって回っている」との事で初めて連続噴火と認識しました。 って事はこの3時間で何回の噴火を目撃したんだろう・・・。まだ耳に「ズドドド〜〜ン」って音が残っています。 これから写真整理します。 |
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682. 2004年09月16日 18時14分16秒 投稿:三の門 |
皆様こんにちは。初めて投稿させていただきます。よろしくお願い します。
私は、小諸市出身で現在は都内在住の者です。1973年(昭和48年)の 噴火の様子(と畏敬と恐怖の念)は今でも良く覚えています。
実は年をとった両親が小諸で暮らしており、万が一の事を考えると 今回の浅間山の影響が少々心配です。「明日軽井沢へ」さんが既に 同様の趣旨で質問されていますが、改めてこの掲示板に集う専門家 の皆様に質問させていただければ幸いです。
素人考えなのですが、今後の浅間山の活動は、典型的には次の二つ のシナリオのいずれかを辿るのではないかと思います。
◎シナリオ1 現状の小規模噴火ないし9月1日程度の中規模噴火を繰り返しながら 、やがて収束する。(収束まで年単位の時間はかかるかもしれない が。) この場合は、降灰による影響程度で、直接的に生命に関わるような 深刻な被害はない。 (ただし、立ち入り禁止区域が若干広げられたり、山頂に近い別荘 地等の一部住民の避難という事態は発生するかもしれない。)
◎シナリオ2 より大規模な活動に移行する。 人口密集地への影響が懸念される状況になり、多くの住民が避難す る。(雲仙普賢岳、有珠山、三宅島のように)
現状のまま推移すれば、必然的にシナリオ1になると思います。
私が知りたいのは、
◎質問1 現時点におけるシナリオ1からシナリオ2へ移行する確率(大雑把で 構わないので)。
◎質問2 気象庁のWeb等を見ると、1108年(天仁元年)と1783年(天明3年)の他 にも多数の噴火記録があります。質問1の確率評価にあたって、単 純な回数割りとか、時間分布による見積もり以上の事は、今回の活 動パターンに照らし合わせて何か言えるのでしょうか?
◎質問3 一般市民にとって、ある程度リアルタイム性があって信頼に足る情 報源としては、気象庁の発表とこの掲示板くらいしかありません。
今後、どのような発表ないし観測があれば、シナリオ2への移行確 率が上がる(下がる)のでしょうか? (火山性地震の回数? 火山性微動の回数? 小/中噴火の回数? 規模? 山体膨張/収縮? 噴煙の色?
etc. どれが一番の注意信号になるの でしょうか?
緊急火山情報が出れば、それが決定的なのですが、そ の前に多少は心構えをしておきたいのです。)
という点です。これが分かれば、自分なりのリスク評価と行動の決 定がしやすくなります。
以上です。たぶんものすごく無理な質問をしている自覚もあります し、その上長文・駄文で申し訳ございませんが、よろしくお願いし ます。 |
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686. 2004年09月16日 18時21分43秒 投稿:早川 |
>682. 2004年09月16日 18時14分16秒
投稿:三の門
そのような質問を、いまここでするのは愚かな行為です。いま一度自分で考えてみれば、愚かだったことが自覚できるでしょう。 |
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703. 2004年09月16日 19時18分47秒 投稿:早川 |
灰噴火を超えました。 何と記述したらよいのだろうか。
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800. 2004年09月17日 05時32分14秒 投稿:早川 |
降灰量測定のお願い
下記の手順で測って報告してください。 ・車の上など、降灰前にきれいだったところを探す。 ・空が広く開いていて、道路から離れていて風の影響をあまり受けないところが いい。 ・刷毛などを使って四角の範囲内を寄せ集める。 ・紙の上にそれを掃き寄せる。 ・集めた四角の縦×横を測る。 ・キッチンのはかりで灰の重さを測る。
面積、重さ、場所、採取日時を報告してください。 場所は、(50キロ以遠は)市町村名だけでかまいません。 それより近いところは、大字さらには字レベルまで教えていただけると幸いです。 差支えがあれば、私にメールで教えてください。
灰の重さが測れるぎりぎりは、1グラムくらいです。 灰がすくなかった地域は、広い面積から掃き寄せる必要がありますが、1グラム 取れないくらいのところは、そう報告してくだされば、たいへん役に立ちます。 降灰限界の決定精度が上がります。
それ以外の地域では、10グラムくらいの量を掃き集めて面積を測るのがよいです。
測る余裕のない方は、写真をとってみせてくれるだけでも役に立ちます。降灰量のだいたいは、みればわかります。
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802. 2004年09月17日 06時30分19秒 投稿:早川 |
私がきのう撮った写真
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803. 2004年09月17日 06時53分08秒 投稿:早川 |
#670でも書きましたが、噴火による損傷は車両保険でカバーされません。 きのう私が峰の茶屋を越えて北側に行かなかった理由のひとつは、これです。 私の車は、もうすぐ5年になりますが、まだ100万円の価値はあると思いました。
この週末、峰の茶屋と鬼押出しの間の有料道路を通行する方は、これをよく 了解した上で行くべし。 |
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808. 2004年09月17日 07時37分12秒 投稿:早川 |
小規模・中規模で区別するのではなく、強弱で区別したほうがよい。小規模でも長く続けば、それは全体としては中規模あるいは大規模になる。規模は噴出量を示していると、すなおな常識で私は理解します。
人命を守るためにいま最も重要なのは、火山弾がどこまで飛ぶかを正確に見積ることだろう。 1日の爆発では2.5キロまで飛んだ。3.0キロかもしれない。まだ、だれもきちんとは調べていないようだ。
14日からの噴火は、火山弾を出さないのが特徴だった。しかし昨晩から火口の縁のすぐ外まで火山弾を放出するようになった。ただし、いまは落ち着いてきているようにみえる。 |
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844. 2004年09月17日 11時03分44秒 投稿:早川 |
> 838. 2004年09月17日 10時19分21秒
投稿:早川 > 駅でいうと、中軽井沢と信濃追分間の降灰量データが、ほしい。 > >
きのう13時42分に私が採取した地点は、52g/m2だった。しかし、その後、これの数倍量が降ったと思う。
この試料採取の前に、軽井沢測候所でIさんの車の上から採取した試料(11g/m2) を顕微鏡でみて、びっくり。きれいな軽石ガラスがけっこうはいっている。ざっとみつ もって5%くらいか。過半は斜長石の結晶。別の鉱物結晶もあるが、岩片は少な い。軽石より少ないくらい。
目がいまも痛い。どうやら、桜島や阿蘇の降灰とはわけがちがうようだ。 降灰の中、テニスダブルスやってた二組のカップル、大丈夫だろうか。目医者さん、いったほうがいいかもしれない。 |
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867. 2004年09月17日 13時48分11秒 投稿:早川 |
これも、大学院生がとった写真。軽石だけ集めました。倍率を#860の2倍に上げ ています。写真をクリックすると、大きくなります。 |
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899. 2004年09月17日 20時10分26秒 投稿:早川 |
正常性バイアス
しかし、火山専門家たちの心配はまったくの杞憂でした。住民だけでなくメディアも、火砕流という語の意味する深刻さを理解できなかったのです。
テレビでは、火砕流という聞きなれない火山現象を、図解を交えて百科事典に書いてあるとおりにスタジオのアンカーマンが説明しましたが、その一方で「定点」における自社取材を継続しました。カメラマンが撮影した迫真の映像が次から次へと放送され、記者がそこから平然とレポートし続けました。
カメラマンはファインダーをのぞくと人格が変わると言いますから、自分の身に忍び寄るリスクに気付くのが遅れるかもしれません。しかし、冷静に言語でレポートすることが仕事であるはずの記者までもが、みずからの身体に迫っている火砕流のリスクに気付けなかったのです。
この不可解な行動は、正常性バイアスという概念で説明することができます。危機的な状況に立たされたとき、人はそれを日常の延長としてとらえて、それほど危険ではないと歪めて認知したいと思いがちです。この身勝手な楽観視は、自然災害リスクを認知するときに起こりやすいことが知られています。
同じ災害でも、原子力発電所や化学工場などで起こる科学技術の事故すなわち人為災害では正常性バイアスが少なく、むしろ過剰なリスク認知が起こります。人々は自然災害の発生頻度を実際のそれより低く見積る一方で、人為災害の発生頻度を実際のそれより高く見積る傾向にあります。
(書き下ろし) |
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900. 2004年09月17日 20時13分42秒 投稿:早川 |
これもセットで出さんと、いかんな。 さっきの「正常性バイアス」ほど、いまの状況にマッチするわけではないですけど。
パニック神話
雲仙岳で初めての火砕流が発生した翌日25日の午後、九州大学の島原地震火山観測所に集まった専門家たちは、夕刻に発表する火山情報の中で火砕流という語を使うかどうかを、長い時間かけて議論しました。火砕流の語を使うことによって、パニックが生じることを恐れたのです。
「火砕流を百科事典で引く。1902年にモンプレー火山で2万8000人が焼け死んだ事例がすぐ出てくる。島原は大騒ぎになる。」日本全国に散らばる予知連委員との電話会議の中で、このような意見も出ました。1977年の有珠山噴火のときに、同様のことを恐れて火砕流という言葉を封印した苦い記憶もそこにいた複数の専門家の頭をよぎりました。
パニックが起こるのではないかと恐れて情報を出し渋ることを、心理学ではパニック神話と呼んでいます。情報を出すことによってパニックが生じた例は、じつはほとんどありません。そのような心配は無用です。むしろ専門家が詳しい情報を迅速かつ定期的に出すことによって、専門家と住民の間に信頼関係が生まれ、よりよいリスク・コミュニケーションが生まれます。
あのときは、火山専門家の間にこのような心理学の知識が共有されていませんでした。いかに穏やかに火砕流発生の事実を伝えるかに長時間腐心した結果、火山情報の末尾に次の文が添えられました。「なお、九州大学、地質調査所等の調査によれば24日08時08分頃の崩落現象は小規模な火砕流であったとのことです。」情報発表後に気象庁本庁で行われた記者説明会では、この記述について、深刻な事態でないことが言い添えられたといいます。
(同じく書き下ろし) |
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1048. 2004年09月19日 07時51分06秒 投稿:早川 |
気象庁は、いまの浅間山について、次のように言っています。「9月1日と同じ程度の爆発が起きる恐れがあるから、十分注意してほしい」(たとえば今朝0743のNHKテレビニュース)
この爆発は、9月1日の爆発がそうだったように、突然やってきます。(予知できません)
この危険を避けるため、地元自治体は山頂火口から4キロ以内を警戒区域に指定して、立ち入りを禁じています。
峰の茶屋と鬼押出し間の有料道路は、4キロの円のすぐ外側をなぞるように通っています。
以上のことから、峰の茶屋と鬼押出し間の有料道路をいま通行するのは危険です。通行中に対向車とぶつかる危険を上回る浅間山の危険があると思われます。
9月1日の爆発は20時だったため、有料道路のあの区間に車が一台もいなかったのだと思われます。車がいなければ、被害も生じません。
936. 2004年09月18日
07時57分53秒 投稿:早川 > > ただ通過するだけなら,爆発の時間に鉢合わせする > >
確率はとても小さいでしょう.対向車とぶつかる > >
確率といくらもちがわないようにみえます. >今朝に至って、この発言を撤回します。 >対向車とぶつかる確率より大きいと考えます。 |
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1065. 2004年09月19日 10時39分12秒 投稿:早川 |
> 1060. 2004年09月19日 10時20分12秒
投稿:大カイシコ
>
私は浅間ハイランドパーク別荘地内でハイランドパークの入り口にある池より も500メートルほど浅間山に近い位置になります。 >
私も9/1の噴火の時は爆音、地鳴りのあとすぐに避難しました。噴石は大き い物で直径3p、地面に落ちて割れた中は少し赤味がありました。降灰の多さと フロントガラスのくもり(ワイパーを動かしてもくもったままです)で全く視界 がなく、他車はライトでしか判断できない状態でした。車に落石する音と視界の 悪さでかなりパニック状態になりました。
それはたいへんな経験をなさいました。「地面に落ちて割れた中は少し赤味があ りました。」生々しい証言です。運悪く、1日の降灰軸の真下だったのですね。
>
避難経路のアドバイスはまちまちで二度上げ峠と言う人もあれば、鎌原にいる 過去の噴火経験者からは鎌原村中経由で草津に向かうように言われました。あと はR146で中軽に下りて離れ山方面に行けと言う人・・・ >
ここは(私がいる場所)火砕流が起きた場合、八方塞がりな場所なのでしょう か? >
より安全な避難経路は火砕流が起きてみないとわからないのかと思いますが、 「○○方面は絶対にダメ」というのはありますか?
国道146号をそのまま北へ、応桑まで走るのがよいと思います。 応桑までは、1万6000年前の最大火砕流も到達していません。
ただし、降灰軸が国道146号に沿っていることがわかったら、北軽井沢交差点を右折して二度上峠を目指すのがよいでしょう。浅間大滝を越えてゴルフ場まで行けばひと安心です。
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1077. 2004年09月19日 11時15分32秒 投稿:早川 |
逃げないという選択肢もあります。 降灰だけなら、そのほうが安全です。 降灰の中、車を運転して事故を起こす危険はかなり大きい。
火砕流を心配するなら、脱出するべし。 あるいは、いまから地下室をつくる。 しかし1メートル以上埋もれたら、二度と地表に出られないだろう。
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1164. 2004年09月20日 07時16分05秒 投稿:早川 |
浅間山の噴煙や火映を楽しみたい方のために、
この機会に活発な火山に親しんでください。ただし最悪の場合は、死に至ることを覚悟してから行ってください。大自然の驚異は一定の危険を冒さないと体験できないものです。
お勧めのポイントは、次です。きのう私が行った順に紹介します。
1)南軽井沢の馬取。浅間山の南東15キロ 南軽井沢ローソンの角を西に曲がって1.5キロ進むと、右側が開けてくる。 http://www.edu.gunma-u.ac.jp/~hayakawa/volcanoes/asama/guide/loc1.html ここは、浅間山からの流れ災害を一度も受けたことがないところです。1783年の 噴火のときに軽井沢宿のひとたちが逃げてきたところです。 16日、噴火音が聞こえました。 19日、火映が肉眼で確認できました。
2)万山望。浅間山の東南東5.5キロ。 駐車場に停めて、高台に上がる階段の最上部からがよく見える。
3)浅間ハイランドパーク、浅間山の北東5.5キロ。 http://www.dkk-gr.co.jp/ 国道146号の池のほとり。駐車場、ベンチ、飲み物自動販売機など完備され、見 学に最適。ただし噴火するとここはたいへん危険だから、バック駐車するなどして、 車ですぐに脱出できるように準備しておく必要がある。
4)パノラマライン。浅間山の北7-8キロ。 しゃくなげ園の看板を頼りにパノラマライン(広域農道)から南に入る。キャベ ツ畑の中の好きなところで車を停めて観察できる。真っ暗なので、星空も楽しめる。
5)二度上峠。浅間山の東北東11キロ。 浅間山の全容を、比較的安全に眺めることができる。ただし降灰軸の下になりや すいのが欠点。
6)浅間サンライン。浅間山の南〜南西、7-8キロ。 見通しのよいところで車を停める。
×
鬼押出し園、浅間園(火山博物館)、六里ヶ原(レストランブルーベリー)。浅間山から4キロ。 現在は危険すぎるから、私は勧めません。 夜間は駐車場入り口にロープが張られるから、進入できません。
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1188. 2004年09月20日 14時09分45秒 投稿:早川 |
災害対策基本法60条に基づく避難勧告を地元町村長が出さないのは、事態がそこまでに至ってないと判断してのことならよいのですが、どうやらそうとも限らないようです。
手元に、群馬県火山防災対策連絡会議が2002年10月に発行した「火山噴火(爆発)防災計画」(99ページ)があります。昭和56年12月に初版が発行されたあと、8回改訂が繰り返されてきた公的冊子です。地域防災計画の一部を構成するものとみられます。
避難勧告の意思決定について、この冊子の中には次の記述しかみつけることができません。 ---------------------------- 第4節 事前措置及び住民等への広報 1.登山の規制等 (1)関係町村長は、「臨時火山情報」が発表されたとき又は関係機関等から異常現象等の通報を受けたときは、直ちに地域住民及び登山者に対して必要な広報を行い注意を喚起するとともに、必要に応じ避難の勧告等を行うものとする。 (71ページ) ----------------------------
「必要に応じ」と書いているだけで、どんなときにどこに避難勧告を出すか、具体的なことがまったく書いてありません。浅間山の山頂噴火による流れ災害リスクに脅かされている地域は、火口からの距離と地形によってはっきり決まっているわけですから、事前の線引きができないわけではないのに、です。
気象庁が毎日提供している火山情報(リスク情報)を解釈してリスク評価し、さらにはリスク管理するだけの用意が、町村長には、ないようにみられます。2000年3月に北海道の有珠山で実行されたような思い切った事前対策(住民への避難勧告)が、群馬県側の浅間山ではとれない構造になっていると言ってよいでしょう。
「直ちに地域住民及び登山者に対して必要な広報を行い」とありますが、9月1日以来、関係町村長がなした広報は、72ページにある「広報車、防災行政無線、有線放送、警鐘、サイレン、伝達組織」を十分に使ったようにはみえません。
16日の軽石噴火は、過去200年間、浅間山で確認されたことがない種類の噴火でした。このことのもつ意味の重さに、一部の火山学者たちが気付きはじめています。しかし組織として学会としての意見にはなっていません。
いまあるリスク情報を評価して、リスクを合理的に回避するための意思決定を行うのは、いったいどの機関なのでしょうか。 |
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1247. 2004年09月21日 07時20分36秒 投稿:早川 |
[http://www.gsj.jp/kazan/asama/asama_database/1973eruption.html] |
学術討論
>(1973年2月)16-18日,連続的に噴火.3900回以上.鳴動を伴う. http://www.gsj.jp/kazan/asama/asama_database/1973eruption.html
これが、9月16-17日の連続噴火とよく似ているとみる見方がいま多数派だと思います。いまの浅間山の状態が1973年2月と似ていると判断する材料の最大のものだと思います。
しかし私は、この見方をとりません。16-17日の噴火は、大きなものこそ山麓に達しませんでしたが、その噴出物のほとんどは細粒の軽石でした。すなわち軽石噴火でした。1973年2月16-18日の連続噴火の噴出物が軽石だったという報告はいままでありませんし、火山学の常識と20世紀の浅間山の経験からして、それをそう思うのはかなりの無理です。1973年2月16-18日の連続噴火の噴出物が軽石だったという報告があるまでは、憶測によって1973年噴火と似ていると決め付けるのは不適当です。
今後を予測するときに、20世紀の経験にとらわれすぎるのは避けるべきだと私は思います。200年ぶりに軽石噴火を始めた火山に対して、いまの警戒態勢は軽すぎるのではないか。他の火山だったら、このような警戒態勢ではすまないはずではなかったか。
浅間山の山頂火口底にあらわれたマグマがいま軽石噴火を起こしています。その火口の真下4キロに観光客が大勢押し寄せている現状は尋常ではありません。
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1268. 2004年09月21日 10時49分41秒 投稿:早川 |
どなたか時間と技術のある方に、次の作業をお願いしたい。
浅間山山頂火口の中心を中心とする下記の半径の円を描いてください。 使用する地図は、道路と集落名がわかりやすく表示されているのがよい。 インターネットで閲覧しやすいのがよい。きれい。軽い。
2キロ 4キロ(ここまで同じ色に薄く着色) 4.5キロ 5キロ 6キロ 8キロ(ここまで同じ色に薄く着色) 12キロ 16キロ(ここまで同じ色に薄く着色)
広域版と詳細版の二つに分けたほうがよいかもしれない。
複数の作品ができてもかまわないと思います。 使いやすいのを使わせていただきたい。
できあがったら、そのURLをここで紹介してください。 そうですね。今日中にやってくださると、うれしい。 |
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1291. 2004年09月21日 14時49分08秒 投稿:早川 |
長野原町営の浅間園(火山博物館)は、山頂火口から4キロの円内です。警戒区 域内ですから、営業してはなりません。
早川由紀夫 浅間山登山規制調査検討委員会委員 2004年9月21日14時49分 |
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1349. 2004年09月22日 01時08分35秒 投稿:早川 |
リスク・コミュニケーション
リスクの軽減は、認知・評価・管理の三段階で行われます。リスク認知は、たとえば「溶岩ドームから火砕流が発生している。これに飲み込まれると死亡する」などの具体的なイメージからなる情報です。リスク評価は、たとえば「いまから24時間以内に火砕流が「定点」に達する確率は○%」などのように数量的に表現された情報です。評価したリスクの特徴や重みに従って、もっとも効率的な対応策を立案することがリスク管理です。
しかしリスク専門家が上記三段階を実行するだけでは、多くの場合、リスクを軽減することができません。リスクにさらされている人にそれを理解してもらうことが必要です。火山リスクの場合は、住民の理解を求めます。それは、専門家が住民に情報を渡すことから始まる双方向のコミュニケーションとして行われます。このリスク・コミュニケーションは、専門家にとって時間がかかるめんどうな仕事です。一方、日々の生活に追われている住民にとっても、予期しなかった余計な負担です。双方が忍耐をもってこれをこなさなければなりません。関心と意欲を欠き、他から与えられるのを待っている姿勢に住民が留まっているあいだは、リスクを軽減することができません。
リスク情報の受け手である住民は、二つのリテラシーを身につけなければなりません。第一は、科学を理解する能力である科学リテラシーです。第二は、マスメディアが情報にどのような加工を加えるのか、そしてマスメディアの伝え方にはどのような特徴があるのかを理解する能力であるメディアリテラシーです。どちらも、事実と意見を区別して認識するために必要です。情報を鵜呑みにせず、それを批判的に読み解く能力を、身につけなければなりません。
(書き下ろし)
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1350. 2004年09月22日 01時09分11秒 投稿:早川 |
集団の意思決定
雲仙岳の惨事を引き起こした心理学的要因は、まだあります。「三人よれば文殊の知恵」ということわざがありますが、組織において、そのようなことはあまり期待できません。集団の意思決定は、その集団の中の有能な個人の決定より優れたものに必ずしもならないことが組織心理学でよく知られています。
集団が意思決定するときに、メンバー個人が持つ批判的な思考能力が集団の話し合いの中で失われてしまい、過度に危険な決定を集団が下してしまう集団浅慮という現象が起こることもめずらしくありません。伝えるべきリスクがあると判断する個人が組織の中にいても、その個人の行動が組織の中で評価されないならば、その個人はリスクを伝えることを控えてしまうでしょう。
集団の意思決定は、個人でする決定よりも時間がかかります。これは、火山危機においてしばしば致命的になります。意思決定するまでに許された時間は短いことがふつうですし、その期限も知らされていません。次の瞬間には爆発するかもしれない恐怖を感じつつ、意思決定することになります。
日本では、内閣府・気象庁・大学など複数の組織が協力して火山防災にあたることになっています。このように誰が責任を取るかはっきりしていない場合は、組織間あるいは組織内個人間で責任の押し付け合いが起こることがあります。これは社会的手抜きと呼ばれる現象です。5月24日の火山情報の末尾に追記された一文に、この実例をみることができるようです。
(書き下ろし) |
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1352. 2004年09月22日 01時16分16秒 投稿:早川 |
火山の麓にすむ住民は、リスクについて次のポイントをよく理解することが必要です。
(1)絶対に安全(ゼロリスク)はありません。日常生活も含めて、すべての行動には多かれ少なかれリスクが伴います。自宅にいても事故死するリスクがあります。
(2)リスクとベネフィット(利益)の両方を考える必要があります。得られるベネフィットが大きいなら、多少のリスクを冒すことは正当な選択です。
(3)リスクについて確実なことを捜し求めてはなりません。リスクを取り扱うとき、あいまいを避けて通ることはできません。 |
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1376. 2004年09月22日 10時49分52秒 投稿:早川 |
1291. 2004年09月21日
14時49分08秒 投稿:早川
長野原町営の浅間園(火山博物館)は、山頂火口から4キロの円内です。警戒区 域内ですから、営業してはなりません。
早川由紀夫 浅間山登山規制調査検討委員会委員 2004年9月21日14時49分
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【注】9月23日爆発の書き込みは、掲示板2の抄録を参照してください。
1705. 2004年09月29日 17時19分47秒 投稿:早川 |
1950年のあとでは、1958年11月10日の爆発で火口から3.8kmの血ノ滝付近に直径90cmの火山弾が落ちました。
3.8kmは火山博物館と同じ距離です。建物内は安全だというけど、直径90cmの火山弾落下にも耐えられるように設計されているのだろうか。 |
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1763. 2004年09月30日 18時33分41秒 投稿:早川 |
きのう12時17分の噴火は、気象庁によってうまく予知されたと思っている人が多いかと思いますが、ことはそう簡単でないし、予知できると期待してしまうことに弊害があると思うので、書きます。
00時43分の火山観測情報が外れたことを思い出すべきです。注意喚起の最大理由だった山上がりはいったん山下がりになりました。危機を脱したかのように見えました。そして、また山上がりになったので、08時15分に再度火山観測情報が出ました。これが当たりました。一回目が外れて、二回目が当たったのです。
爆発の前に地面の傾きに前兆があらわれる例が蓄積されました。地面の傾きに異常があると爆発が近いかもしれません。しかし爆発の前にいつも地面が傾くことが保証されたわけではないことに、気づくべきです。地面の傾きに異常がないまま、浅間山はいきなり爆発するかもしれません。。
まだ噴火予知に過度の期待は禁物です。 |
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1839. 2004年10月02日 08時33分52秒 投稿:早川 |
10月1日アサヒコム(全国) >
浅間山登山規制検討委員会の早川由紀夫・群馬大教授(火山学)は「風下なら小石が降ることはある」として、営業停止を促している。 http://www.asahi.com/national/update/1001/018.html
9月28日アサヒコム(群馬) >
同館が火口から4キロ内にあることは、浅間山登山規制調査検討委員の早川由紀夫・群馬大教授(火山学)が指摘した。同館の危険性について、「直径1メートルに達する火山弾の飛来が当面の心配。風下なら、直径数センチの小石が降ることはある」として、営業停止を促している。 http://mytown.asahi.com/gunma/news01.asp?kiji=3901
前橋支局の記者は私の主張を正しく伝えたのだが、本社は、「まさか。1メートルは大 げさだろう」と信じなかったようだ。小石が降るだけなら、営業停止しろな んて言わない。小石はすでに23日に降った。
>
1705. 2004年09月29日 17時19分47秒 投稿:早川 >
1950年のあとでは、1958年11月10日の爆発で火口から3.8kmの血ノ滝付近に直径90cmの火山弾が落ちました。 > >
3.8kmは火山博物館と同じ距離です。建物内は安全だというけど、直径90cmの火山弾落下にも耐えられるように設計されているのだろうか。 |
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1935. 2004年10月03日 21時41分51秒 投稿:かも@千ヶ滝 |
これまで伺っていたことがらから次のように認識しています。(追記しました。何度もスミマセン>早川さん)
早川さん:1929>現時点では、鬼押出し近傍における火山弾リスクに警戒すれば十分だと思われます。 火山弾とは直径64mm以上の岩塊で、直撃を受ければ致命傷となります。火山弾は、おおむね火口から半径4km前後の範囲に着弾します。範囲際に近いところでも直径1mを越える恐れがあり、一般的な構造物がその衝撃に耐えられるかは保証がありません。「火山弾リスク」は風向きには無関係で、風下でないからと言ってリスクが軽減されるわけではありません。また、火山弾は噴火後きわめて短時間で着弾するため、仮に噴火情報が遅滞無く通知できるとしても、間に合いません。更に、現時点では噴火予知には程遠い状況です。従って、「火山弾リスク」を回避するためには、このエリアに立ち入らないことです。 「火山弾リスク」地帯は居住者が少なく、該当地域に職場をもつ方々 および 観光客の方々への周知が重要で、観光・産業面における防災行政の役割が重要となっています。
早川さん:1929>そのほかに約8キロまでの地域で小石が降るリスクがありますが、ヘルメットをかぶるなどで防御することができます。 (以前お話が出ていましたが、)このエリアでは、とりあえず屋内に退避すればよさそうです。降灰、降レキのなか、あわてて車で避難を行う必要はありません。濃い灰の中では、車が故障したり、スリップや視界不良による追突事故のほうが気になります。 このエリアの降灰、降レキは、風向きに大きく影響されます。もし逃げる必要があれば、風向きに直角の方向が望ましいです。
以上の対策は、現在の浅間山の火山活動に基づくもので、さらに活発化し火砕流や溶岩流の可能性が生じた場合は、この限りではありません。ただし、そういう事態に至る前には、何らかの観測による知見が得られる可能性が高く、過度な危機意識を感じる必要はありません。 |
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1998. 2004年10月06日 06時24分10秒 投稿:早川 |
> 1991. 2004年10月06日 00時37分54秒
投稿:Cauli. > #1989空人さん: >
>一方、台風は暴風域の「最大風速と半径」で定義が確立されていますが、 > >
その定義は、心の備え程度には役に立っても、実際の防災対応は、警報なり記 録的短時間雨量情報などで行われるのが実態ではないでしょうか。
いや、予報円をみて、自分のところに来るか、来るならいつか、どれくらいか、 を考えるとき、最大風速と半径は重要な情報としてさまざまな業種で使われてい ると思う。
気象庁が台風の強さを、中心気圧でなく最大風速で決めているという事実を知っ ておくのも有益だ。
最大風速と半径のほかに、速度も防災情報として重要だ。
このように、台風の大きさ(すなわち自分への脅威)をあらわすパラメータはた くさんある。それらから、各自が必要なものをとりだして有効利用するのがよい。 情報を出す側は、それらすべてを(加工せず)できるだけ詳しく、できるだけわ かりやすく、できるだけ迅速に提供するのがよい。
火山噴火に戻ります。
火山噴火の大きさを測る方法がたくさんあることが気づかれて、そのなかで規模 (magnitude)と強度(intensity)の二つが基本であることがわかったのは、1980 年です。規模は噴出量(kg)、強度は噴出率(kg/s)であらわすのがよいとされた。 実際には、噴出量は、吐き出された堆積物の広がりと厚さで求められます。噴出 率は、(現在および未来の噴火については)噴煙の高さを観測することによって 求められます。過去の噴火については、堆積物を使った巧妙な方法が考案された。
噴出量と噴出率で噴火の大きさを表現することは、その後国際的に浸透しました が、日本気象庁はまだ取り入れていないようにみえる。気象官署で降灰があって も単位面積あスりの重量(kg/m2)を計測しないし、噴煙の高さも毎日定時に空を 見上げて「悪天のためわかりませんでした」で済ませている。過去24時間の記録 ビデオがあるのに、それを再生して計測する手間を惜しんでいる。2000年8月、 三宅島噴火のとき、VAACや気象レーダーや衛星画像を使わずに島内の目視だけ に頼って噴煙の高さを著しく過小評価したのは記憶に新しい。
日本気象庁によるいまの火山監視は、地表と地下を機器観測することに傾倒しす ぎていて、大気中で起こる噴火をモニターする部分が著しく軽視されていると考 えます。 |
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2165. 2004年10月10日 23時22分08秒 投稿:Yuhjin北軽8km |
噴火ですか? 今火山礫が降って来ました。 その前にやはり空振を感じました。 けっこうカチカチ降っています。 |
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2166. 2004年10月10日 23時38分44秒 投稿:Yuhjin北軽8km |
やはり噴火ですね、2〜3mmの火山礫を確認しました。 外もきな臭いようなにおいがしています。 音がなかったので気が付かなかった人が多いのではないでしょうか?
今は地震でしょうか、ちょっと小刻みに揺れています。 結構長いようですが・・・。 |
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2167. 2004年10月10日 23時43分05秒 投稿:追分の民 |
火口から南南東8キロ弱です 私は何も感じませんでした みなさんはどうなのでしょう?
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2168. 2004年10月10日 23時46分10秒 投稿:サラタイパパ |
押し切り場の近くの別荘地にいます。 外に出て確認しましたら、 火山灰を含んだ雨が降ったようです。 車に火山灰を含んだ雨の線ができています。 確かにくさいと思います。 |
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2208. 2004年10月11日 17時13分50秒 投稿:うすざん |
ますますこのページの情報が大事になってきているように思います。
「この機会に於て、殊に力説しておきたいことがある。それは危機すでに迫るに拘らず、之を気付かないのみか、却って薄弱な根拠の下に、他人にまでも楽観をすすめ、安心を強いるような言辞を弄したならば、その責任の重大さは前者(=危機推断)の比ではないということである。危機の推断が失敗に終わった場合の損失は寧ろ軽く、楽観に失敗した損失は取りかえしのつかないことになることを思わなくてはならぬ。(今村明恒、1934年7月)」 今は、警戒の必要な時期であり、楽観を勧めるデータはないと思います。管理者および多くの投稿者たちの健闘に感謝します。
引用の名前訂正しました。(10月12日) |
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2214. 2004年10月11日 21時50分42秒 投稿:早川 |
[http://www.madlabo.com/mad/research/volcano/story/kouen1.htm] |
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それは危機すでに迫るに拘らず、之を気付かないのみか、却って薄弱な根拠の 下に、他人にまでも楽観をすすめ、安心を強いるような言辞を弄したならば、そ の責任の重大さは前者(=危機推断)の比ではないということである。
いまの浅間山の場合は、現場の労働者は別にして、指導的立場にいる人たちは気づ いているのだと思います。気づいているけど、本当を言わずにうそをついている に違いありません。
賭けに出ているのでしょう。たしかに、この賭けはそんなに分の悪いものではありません。 十中八九勝つでしょう。しかし一二、負けたときの損失は計り知れない。
指導的立場にいる人たちがうそをつくことは、今回に始まったことではありません。 2000年8月にもありました。
>
で、かなり雨が降るたびに泥流で道路がやられていたという状態のあたりから、まあ結局は全島避難だということは、みんな考えていたと思うんです。 私どもも実は考えていた。 いまだからこそ言う。 熾烈な議論もしましたし、ここにいらっしゃる先生方の意見もずいぶん聞いて回ってた。 で、特に8月18日の噴火のあとは、もうあとは日にちの問題だと。 いつどういうようにして。 現にもう、かなり島外避難を始めていた人が、まだ全島避難の前に、まあご承知のように学校の生徒は全島避難を決めちゃったわけなんですね、秋川高校へ。 そういうようなことがあったんで、みなさんそう思っていた。 ただそれは、いま考えても、結局は「全島避難です」って私が言っちゃったら、やっぱりちょっと混乱したかなと、いまでもやっぱりそう思いますね。 だからそのもう三宅は避難だとわかっていても、テレビのインタビューでも「いやまだ全島避難はしません」というように、逆にはっきり言い切っていると思いますけれども。 http://www.madlabo.com/mad/research/volcano/story/kouen1.htm
この国の火山防災は、こういう論理に支配されているのだという事実を知ってお く必要があります。
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2215. 2004年10月11日 22時02分43秒 投稿:早川 |
> 2201. 2004年10月11日 12時53分04秒
投稿:ヨッシー > > > 2200. 2004年10月11日 11時43分18秒
投稿:田中@北軽ネット さん > > 【11:00の火山灰(礫)写真】 > >
現地調査中の早川さんより > > 田中@北軽ネットさんと合流し、採取した火山灰(礫)を確認しました。 >
ブルカノ式の弱い噴火なので、特に危険はありません。
電話でしたので、情報伝達に不正確がありました。 下のように書き換えます。
田中さんに、採集した火山灰を見せてもらいました。発泡した軽石はみつかりま せん。16日の噴出物とは似ていません。きわめて弱いブルカノ式爆発の堆積物 だとみられます。危険が増したとは考えません。
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2216. 2004年10月11日 22時11分23秒 投稿:早川 |
> 2204. 2004年10月11日 13時45分13秒
投稿:ヨッシー > [http://www.kitakaruizawa.net/live/map.htm] > (↑#2205のかやぴさんのご指摘をフィードバック) > > >
2203. 2004年10月11日 13時33分48秒 投稿:ヨッシー > > 13:22ごろ、またちょっと噴いたかもしれません →
ここ > > 現地調査中の早川さんより > >
ハイジ付近(大笹街道三叉路の東500メートル)で、車の上の降灰を確認しました。
同じく訂正します。
1230にハイジに入ってランチしていました。1335にヨッシーから、「噴火したみ たいだ」の電話連絡をもらい、急いで会計を済ませて1340に出てきたら、顔に灰 があたる感触がかすかにあった。停めてあった車をみたら、全体にうっすらと一 様に灰が積もっていました。フロントガラスから前が見にくかったのでワイパー を使いたかったが、我慢してそのまま走り出したら、自然に灰がなくなって前が よく見えるようになりました。
そのとき噴煙は、東側に見えました。私の頭上は噴煙の西端からはずれているよ うにみえました。噴煙の下に車で移動しましたが、そこでは降灰を感じることが できませんでした。
思うに、上空の風と地表付近の風の方向が違ったのでしょう。 |
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2231. 2004年10月12日 00時19分15秒 投稿:早川 |
[http://www.houko.com/00/01/S36/223.HTM] |
(発見者の通報義務等) 第54条 災害が発生するおそれがある異常な現象を発見した者は、遅滞なく、その旨を市町村長又は警察官若しくは海上保安官に通報しなければならない。 2 何人も、前項の通報が最も迅速に到達するように協力しなければならない。 3 第1項の通報を受けた警察官又は海上保安官は、その旨をすみやかに市町村長に通報しなければならない。 4 第1項又は前項の通報を受けた市町村長は、地域防災計画の定めるところにより、その旨を気象庁その他の関係機関に通報しなければならない。 http://www.houko.com/00/01/S36/223.HTM
きょうはこれが欠けたと言うこともできるから、きょうのことを不快に思う人は、 次回はうまくやってね。私はとくに不快に思わない。
9月14日早朝の高崎降灰は、この発見者通報が(群馬県警を経て)軽井沢測候所まで達した。うまく動作した例だと思う。
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2235. 2004年10月12日 07時11分03秒 投稿:早川 |
[http://www.jma.go.jp/JMA_HP/jp/volcano/306-041011100136.03.html] |
気象庁地震火山部が、10日深夜に火山情報を出さなかったことに対する批判
10月10日23時10分、浅間山はブルカノ式爆発を起こして2万トンのマグマを火口外に放出した。冷えて破片になったマグマは、折からの強い南西風に吹かれて、北東の長野原草津口駅まで降った。しかし気象庁地震火山部は、翌日10時の定時に火山観測情報87号を出してこれを伝えただけで、噴火後ただちに火山情報を伝えることをしなかった。
噴火前の10日16時に出された86号には、「次の火山観測情報の発表は明日(10月11日)10時の予定ですが、火山活動に顕著な変化がみられた場合は、火山情報で適宜お知らせします。」とあるから、気象庁地震火山部は、この噴火を顕著な変化だと認めなかったことになる。
噴火があってもすぐには火山情報を出さなかったのは、これまでにもあった。たとえば、10月1日17時12分の「ごく小規模な噴火」は、翌日10時の火山観測情報68号(定時)で報告された。これには、空振がなく、堆積物も確認できなかったから、定時発表に盛り込む判断でよかったと私も思う。
しかし、今回のは19パスカルの気圧変化があったというし、何より降礫降灰があった。火山博物館に向かう道路には、「降灰によりスリップ注意」の看板が出されるほどの量が降った。それなのに、気象庁地震火山部がすみやかに火山情報を出さなかったのは、いま浅間山において十分な火山監視が業務として行われているわけではないことを示していると考える。
気象庁地震火山部が噴火情報を10時まで出さなかったため、11日朝、指定公共機関である日本放送協会を含むどのテレビ局も昨晩の浅間山噴火を伝えなかった。こうして、連休最後の11日、ようやく戻ってきた秋の日差しの下、鬼押出し周辺には大勢の観光客が詰め掛けた。何も知らない彼らは、そこでまったく無防備に時間をすごした。 |
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2296. 2004年10月14日 18時20分03秒 投稿:早川 |
「浅間山防災マップ説明会」における荒牧重雄先生の発言抜粋 10月8日、嬬恋村が観光業者向けに企画。
「実際には安全なんですよ。そんなに心配することはありません。たとえば、うちは、火口から10キロメートル離れている。そうすると防災マップをみてみる。そこでの災害の可能性というのは、限りなくゼロに近いんです。ところが10キロと4キロ(の違い)。遠くの人、東京の人なんかは、ぜんぜんそんなこと知らない。ただ浅間というだけで、あっ危ないということになる。」
「大規模噴火なんか、まず起こらない。」
「そういうことは、めったに起こらない。どれくらいかというと、過去2000年間に3回起こっているということがだいたい見当がついているのですが。数百年に1回。数百年に1回というのは人間の世代で言うと十何代もあるんですからね。そんなに。そんなものを怖いって考えるのはちょっと無理がある。そんな必要はないと思いますが、いかがですか。そこまで、そういうところまで考えて気に病む人というのはちょっとどうと私は思いますが。それよりも、(ハザードマップ)表面の小中噴火。それについて少しご説明します」
「いま問題となっている、たとえば、石が降って危ないとか危なくないとか。この両者のモデル(弾道軌道と等速落下)のちょうど中間になる場合が多い。だからそこで議論がややこしくなって、あんまりそこでは、学問的にも詳しいことはわかってないですけど。」
「風で、やっぱり、弾道を描いてくるものも流されるんで、風向きによっちゃあ、風下で、8キロくらいまでは、相当おっかない大きな石が、ところどころに、あのへんに1個、ここに1個と、いうようなことで起きる心配もあるので、だから気をつけたほうがよい。8キロよりも超えるとね、百年間の記録には、そういうのは、ないです。」
「9月1日からの噴火についてですね、過去、少なくとも130年間の経験では、全然問題のないような噴火なんだけれど、何でこんなに騒ぐんだろうかっていう、私は、それは、ある意味で失礼にあたりますが、経験してない、あまりよく知らない人たちが、ただいたずらに憶測で怖がる。」
「たとえば浅間山がものすごい活発になって、ぜんぜん活動の形式が違ってきて、危険範囲がもっとずっと広がって、これはだめだと、みんな引っ越して、店をたたんで、どっか移んなくちゃいけないことだってありうるわけです。そういうことでは絶対にないです。そういう兆候は、まったくないです。」
(質問に答えて)
「あなたその、70にもなって、この前の9月1日の爆発が一番大きいと思ったというが、間違いです。そんなことないです。ものすごく小ちゃいんですよ。過去にもっと大きいのがいっぱいある。これは、私におっしゃってもしょうがないことですけど、書いてあるから、本に。失礼ですけど。それはちゃんとした機械で観測してありますから。まず、私の思いでは、あれは中型です。もっと大きいやつはいっぱいある。それは、ちょっと正しくない」
「いま風評被害の事態だと思うのです。実害ないんですよ、ほとんど。そういうふうにお考えになりませんか?そういうんなら、いかにね、極端にいうと、お客様をうまくだまくらかしてというのは言い方悪いですが、うまく説得して、こういう心理作戦みたいなもののほうが、あなた方の商売で一番重要なポイントじゃないですかと聞きたい。」 |
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2356. 2004年10月15日 20時03分16秒 投稿:為右衛門 |
嬬恋村役場に行ってきました。役場では浅間山が(気象庁の言う)レベル3の状態にあることをうかがわせるような緊張感らしきものは感じられませんでした。というのは、正面玄関に「対策本部」的な看板でもあるのかと思いましたが、ありませんでしたし、来庁者に無料配布しているパンフレットのケースにも、ハザードマップはもちろん、浅間山の防災関係の資料は何もありませんでしたから。 村長さんは浅間の火山砂防予算の確保の陳情で東京にお出かけと言うことで、助役さんにお会いしました。「観光業などへの風評被害を防ぎたい」「小石が降ると言っても、2〜3ミリ程度で、ザーザー降るわけではない。ヘルメットをかぶるほどのことではない」「9月23日、29日の噴火でも住民にはほとんど動揺はなかった。9月1日の経験もしているし」と、「危険な観光地」というイメージをなんとか消したい、という思いが強く感じられるお話でした。 鬼押し出し園と火山博物館を立ち入り禁止に指定していない件について質問してみました。「両方の施設とも、4キロ圏の外。(4キロで規制することが)法律で求められているわけではない」というお答えでした。 さまざまな段階を想定したシミュレーションをしてみたり、それによる災害時の対応などを住民に周知したほうがいいのでは、という問いに対しては、「(「利根川水系砂防事務所」作成の)ハザードマップを全家庭に配布した。なくしちゃったと言う人もいるけれど。別荘所有者には希望すれば無料で渡している。ほかは有料。140円」というお答えでした。 以上、メモにもとづいて、できるだけ忠実にお伝えしたつもりです。 以下、感想。村の重要産業である観光業が打撃を受けている(ペンションやホテルはキャンセルが相次いだだけでなく、正月の予約もほとんど入らない、というお話でした)現実を前に、何とか安全な村であることを知ってほしいという思いは、まったく分からないわけではありません。しかし、とりあえず4キロ圏外は生死にかかわるような地域ではないとしても、「安全だ」といえば住民も、観光客も安心するわけではありません。村行政として、火山防災の基礎知識や今回の火山活動の特徴、それによって想定しうる被害などについて、きちんとした資料を作成したり、説明会を実施するなどして、それぞれの住民が、正確な理解のうえにたって生活・行動できるようにするべきではないのでしょうか。そういう方向性は、助役さんのお話からうかがうことはできませんでした。 まあ、1973年の噴火も体験している住民のみなさんにとっては、「今回程度はたいしたことはないや」という実感かもしれませんし、そう思いたいという気持ちもあるのでしょうが、ペンション経営者や別荘住民などは、ぜんぜん違う怖さを感じていると思います。そういう気持ちにきちんと寄り添っていくのも行政のつとめだと思うのですが。 なお、前記のハザードマップでは、鬼押し出し園は明白に4キロ圏の外、火山博物館は、微妙だが、4キロ圏のわずか外にあるように読める地図になっていました。 役場のあと、意を決して、鬼押し出し園に行ってみました。雲ひとつない快晴。逆光でしたが、浅間も噴煙もくっきり見えました。白と、黄色と茶色の間のような色の交じり合った煙が上がっていました。観光客もたくさんいて(噴火前よりは少ないのでしょうが)、ゆったりとして浅間を眺めていました。これで、なにかあったときは大丈夫なんでしょうか。長くなってすみません。 |
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2376. 2004年10月16日 10時13分54秒 投稿:早川 |
> 2368. 2004年10月16日 08時32分50秒
投稿:ほうむ家 >
大噴火は何時起きるか分からない、地震と同じように予知は困難、というのが現 在の専門家の結論ですよね。
ちがいます。
現在の浅間山の状態から(天明三年ていどの)大噴火に至る前には、一段階ある いは二段階を経る必要があると現在の火山学はいいます。一段階で群馬県側、二 段階で長野県側が対応すれば、十分まにあう。
>、火山館でしたか、火口から4キロ内に明らかに入っ ているのに防災マップ上は、はずして記している、という問題はどうなったので しょう。
現在の異常が天明三年程度の噴火に発展する確率が15%ナあると、先日私はいい ました。これが社会に同意されなくてもかまいません。私は私の個性でそう考え ると公表しているにすぎません。 ただし私の15%が誤りであると証明できないことに注意(この種の確率予報 は科学ではない)。証明できなければ、反社会的発言だとして処罰することはで きない。
一方、 ・火山博物館が4キロ円の中であること。ハザードマップがそこを偽装したこと ・気象庁の基準に従えば、現在の浅間山レベルは3ではなく4であること この二つは、証明できます。 これについては、終わっていません。私は、紳士的に戦い続けています。一定の 成果をあげるまで、やめるつもりはまったくありません。 私のこの戦いに賛同する方は、それぞれにふさわしい方法で応援してくれること を望みます。くれぐれも、身の丈にあった応援で願います。 |
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2555. 2004年10月22日 21時25分57秒 投稿:早川 |
2004年9月16日噴火は221年ぶり?
9月1日から始まった浅間山の噴火を理解するために、そして今後の推移を的確に予測するためにもっとも重要なのは、9月16日噴火が意味するところを正確に把握することです。
9月16日の軽井沢・東京降灰は、軽石噴火でした。軽石噴火とは、噴出物の過半をよく発泡した軽石が占める噴火を言います。
浅間山は、通常、ブルカノ式噴火をします。9月1日の爆発もそうでした。ブルカノ式噴火は、単発の爆発です。そして、噴出物は、発泡していない岩のかけらからなります。浅間山は、20世紀前半にブルカノ式噴火を何百回もしました。1982年も1983年も、それぞれ一回のブルカノ式爆発でした。
1973年もブルカノ式でしたが、あのときは一回で終わらずに何回も繰り返しました。1973年にも、2004年9月16日と同じような軽石噴火があったのではないかと疑うのはたしかに正当です。その時代の火山学はいまのように発展していず、人材も不足していましたから、1973年の噴出物が何であったのかの詳しい学術記録は残っていません。軽石噴火もあったけど、見過ごされてしまった可能性はたしかにあります。
しかし、9月16日夕刻から始まったストロンボリ式噴火は1973年になかったと判断してよいと思われます。1973年当時も軽井沢測候所がありました。そこでの目視観測は24時間行われていたはずです。しかし、気象庁の記録に1973年に浅間山でストロンボリ式噴火があったとはありません。ストロンボリ噴火は、目視だけで判定できます。その記録がないのは、実際にストロンボリ式噴火がなかったことに限りなく近いと思われます。
9月16日の軽石は、ストロンボリ式噴火と同時に降りました。1973年にストロンボリ式噴火がなかったのなら、その年、軽石噴火もなかったとみなしても、軽率だとはいえないでしょう。
軽井沢測候所100年の歴史を振り返っても、浅間山でストロンボリ式噴火が起こったと書いた記録はないと思います。実際にもなかったのではないか。
軽石噴火とストロンボリ式噴火があったことが(堆積物の研究から)確かめられている最新の浅間山噴火は、1783年(天明三年)です。
きのう、私のポスターの二つとなりで、日大グループが発表していました。そこに示された二枚の電子顕微鏡写真を見比べると、峰の茶屋の東大観測所敷地内に露出する1783年堆積物の最下部1センチを構成する粒子と2004年9月16日粒子が、たいへんよく似ていることがわかりました。酷似しているといってよい。
二枚の画像が示す類似性は、静岡に発つ前に大急ぎで私が光学顕微鏡下で手元の二試料を観察して得た心証をゆるぎないものにするに十分だった。 |
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2558. 2004年10月22日 22時51分30秒 投稿:早川 |
[http://www.edu.gunma-u.ac.jp/~hayakawa/volcanoes/asama/guide/loc5.html] |
> 2557. 2004年10月22日 22時43分26秒
なべ >
>東大観測所敷地内に露出する1783年堆積物の最下部1センチを構成する粒子と2004年9月16日粒子が、たいへんよく似ていることがわかりました。酷似しているといってよい。 >
>
1783年噴火の「最下部」が気になります。その上に天明大噴火の主な堆積物の 噴出があった。それは時間的にはすぐ連続したのでしょうか、それとも暫く間を おいたのでしょうか。
1783年噴火は、5月8日から始まった。
峰の茶屋最下部の火山灰はたぶん6月の堆積物。(上記ページに7月30日と書いた のは修正されるべき。7月17日より前だと思われる) http://www.edu.gunma-u.ac.jp/~hayakawa/volcanoes/asama/kuroiwa/pumice.html
その上にのる厚さ170センチの軽石は、8月2日夕方から5日未明までの堆積物。
>
> > 同じような大規模噴火へ発展する可能性は、まだ15%でしょうか?
25%と言いましょう。 |
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2563. 2004年10月22日 23時30分20秒 投稿:早川 |
[http://maechan.net/kazan3d/flash/asama.shtml] |
> >
同じような大規模噴火へ発展する可能性は、まだ15%でしょうか? > >
25%と言いましょう。
いくつか注意すべきことがあります。
・火山のふるまいは、予想がつかない。予想どおりに推移することはまれで、多 くの場合、予想を裏切る。予想通り推移した例:有珠山2000年。予想を大きく裏 切った例:伊豆大島1986年、雲仙岳1990年、岩手山1998年、三宅島2000年。
・軽石噴火が221年ぶりだとしても、221年前の1783年噴火と同じように進むとは 限らない。
・1783年は、8月5日の鎌原事件さえなければ、死者2人ですんだ小災害だった。1783年噴火では、 火砕流も溶岩流も人家まで到達しなかった。鎌原事件は、めったにないことが不幸にも起こっ た。これがまた起こるとは考えにくい。原因のひとつとなったと思われる柳井沼 に相当する地形は、いま浅間山の周りにない。
・1108年の噴火も視野に入れるべき。そのとき発生した追分火砕流は、北も南も、 集落まで達した。(ただし記録は残っていない) |
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2716. 2004年10月25日 15時16分20秒 投稿:早川 |
浅間山の現状説明(高校生向け)
浅間山は、2004年9月1日22時に大音響とともに爆発しました。爆発によって直径1メートルくらいの火山弾がたくさん飛び出しました。そのうちいくつかは、高山植生の上に着弾して山火事を発生させました。火山弾は火口からおよそ3キロまで達したようです。爆発による気圧変化は、205パスカルでした。火山博物館の大きなガラスなどが割れる被害がありました。
噴煙は上空8キロまで上昇したあと、折からの強い南西の風に吹かれて、北東に細長く移動しました。沼田市を通って、福島県相馬市まで火山灰が降りました。農業に深刻な影響が出ました。
9月1日の噴火は、浅間山が20世紀前半に何百回も繰り返したブルカノ式でした。これは、単発の爆発です。最近では、1982年4月26日と1983年4月8日にありました。
当初、浅間山はこのまま静かになるだろうと私も予想していましたが、9月14日早朝に高崎に灰が降りました。そのあと、16日には軽井沢から東京まで灰が降りました。しかしこれは、1日のような大音響は伴わず、静かに灰を降らし続けました。灰の粒子は、1日のとは違って、よく発泡した小さな軽石でした。16日の夕方には、赤熱したマグマを噴水のように上げるストロンボリ式噴火も起こりました。これらの噴火様式は、浅間山で20世紀に起こったことが知られていない種類のものです。
その後、9月23日(72パスカル)、29日(29パスカル)、10月10日(19パスカル)にもブルカノ式爆発がありました。そのあと現在まで、水蒸気をもくもく上げたり、夜に火映を見せたりしていますが、浅間山は小康状態を保っています。
浅間山がこのままブルカノ式爆発を繰り返すのなら、20世紀の延長線上にありますから、火口から4キロの円内を除けばとくに心配はいらないと思います。しかしブルカノ式爆発を繰り返すだけでなく、9月16日のような噴火を浅間山が再びしはじめると、やっかいです。 |
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2745. 2004年10月26日 19時23分53秒 投稿:早川 |
わー、それはスゴイ。
>
火口外縁の最も低い所から約70m下のところまで達したことが分かりました。
今度は最も低いところから測ってくれてアリガト>国土地理院
ところで、こんな貴重なデータが予知連見解に盛り込まれなかったのは、なぜ?気象庁と国土地理院は仲が悪いの?
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2746. 2004年10月26日 19時28分38秒 投稿:早川 |
地調が出した16日は軽石ばかりというデータも、盛り込まれなかったのね。地調と気象庁は仲が悪いの?
>
大規模な噴火が切迫していることを示す観測データはありません。
この文は熟読すべし。 十分な観測を行っているときにのみ意味ある陳述である。
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2748. 2004年10月26日 19時34分04秒 投稿:早川 |
では、問題です。
9月16日 90万m3(200万トン)190m/115m 10月22日 210万m3(467万トン)145m/ 70m
以上二つのデータから、溶岩が浅間山火口からあふれ出す日を求めなさい。ただし、溶岩は毎日一定率で火口底に現れているものとする。
あ、お釜の容積のデータが必要だな。 どっかに断面図おいたけど、どこだったけかな。
宮永さん、この日のために作っておいた標高と容積の関係グラフをここに出して。そういっても、むずかしいか。私も探すけど、もし見つかったらメールに添付してちょうだいね。
久寿玉にごり酒がまだちょっと残っていたので、飲んじゃったのでした〜
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2755. 2004年10月26日 19時48分19秒 投稿:早川 |
げ、まちがえてら。 これだから久寿玉あたまは困るよ。
だいたい月に100万。 1200万わる100万だから、12ヶ月。
来年の今頃だな。
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2765. 2004年10月27日 06時56分45秒 投稿:早川 |
三宅島のときにも気づいたんだけど、大きな音がしないかぎりマグマが地表に移 動しないとする先入観が、気象庁には、あるようにみえる。
9月16日から10月22日までの間に火口底に現れた270万トンの溶岩は、いつどうやっ て出てきたのだと思ってるのだろうか。それとも、意図してそういう疑問を持た ないようにしているのだろうか。
私なんか単純だから、毎日毎日7万トンずつ出てるのか、そうか、って思っちゃ うんだけど。
9月1日以降、火口外に放出された火山灰や火山弾は32万トン。火口底に現れた溶 岩470万トンの1割に満たない。ブルカノ式爆発は、いまの浅間山にとって、本質 ではない。
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2881. 2004年11月01日 10時11分43秒 投稿:早川 |
この噴火が天明噴火と同程度まで至る確率の計算方法
たとえば、こんなふうに考えることが可能です。これは、私の新発明です。
・天明噴火は221年前に起こった。 ・噴火はランダムに発生すると仮定する。 ・平時の1年にそれと同等噴火が起こる確率は、1/221。つまり0.45%。 ・2004年9月1日に強いブルカノ式爆発があった。これは、1973年以来31年ぶりだった。 ・したがって、いまの異常は31年に1回程度。0.45%を31倍すると、14%。 ・9月16日に、灰噴火とストロンボリ式噴火が起こった。これは、過去221年間に発生が知られていない。 ・その噴出物は、1783年6月のそれと酷似している。 ・釜山火口底に新しい溶岩があらわれて、着々とその量を増しているようにみえる。 ・だから、リスクを上記の2倍と考えて、天明に至る確率を28%と概算する。
ここでいう天明と同程度とは、軽石降下、鬼押出し溶岩、吾妻火砕流までをいいます。鎌原土石なだれはたいへん特殊な事件でしたから、これを含めません。新鬼押出し溶岩が山頂火口から流出すれば、その再来の心配をしないとならないでしょうが、流出するまで心配しなくてよいと思います。
鎌原土石なだれで厚さ1メートルの土石に埋まった場所にある研究室よりこれを書き込みます。
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3090. 2004年11月14日 08時56分00秒 投稿:早川 |
[http://www.jma.go.jp/JMA_HP/jp/volcano/306-041114083017.03.html] |
きょうの日曜日、鬼押しハイウエイを通行するのは危険すぎる。
> 火山観測情報 第142号 >
> 平成16年11月14日08時30分 気象庁地震火山部 > > 火山名 浅間山 > > **
見出し *************************** > >
浅間山では13日19時頃から、傾斜計に変化が見られ、現在も続いてい > ます。 >
<火山活動度レベル3が継続しています。> > > ** 本 文 *************************** >
> 浅間山では、傾斜計による地殻変動観測で、13日19時頃から、わずか >
な山上がりの変化が見られ、現在も続いています。 > このような変化は、9月1日、9月23日および9月29日の噴火前にも >
見られました。 > > 昨日の火山性地震の回数は103回、火山性微動の回数は2回でした。 >
本日00時から08時までの火山性地震の回数は125回、火山性微動の回 > 数は1回で、地震回数は多い状態が続いています。 >
> 本日08時現在、噴煙の状況は、雲のため不明です。 > >
浅間山上空では、本日09時には西の風が予想されています。風下にあたる > 地域では降灰等の可能性があります。 > >
次の火山観測情報の発表は本日16時の予定ですが、火山活動に顕著な変 > 化が見られた場合は、火山情報で適宜お知らせします。 >
> 現在の火山活動度レベルは3(山頂火口で小〜中噴火が発生する可能性が > ある)です。 > |
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3092. 2004年11月14日 10時01分35秒 投稿:早川 |
> 火山観測情報 第142号 >
平成16年11月14日08時30分 気象庁地震火山部 > このような変化は、9月1日、9月23日および9月29日の噴火前にも >
見られました。
気象庁の火山活動解説資料(平成16年9月) http://www.seisvol.kishou.go.jp/tokyo/STOCK/monthly_v-act_doc/tokyo/04m09/306_04m09.pdf によると、
▼噴火前に観測された現象 9月1日2002 約29時間前から山頂直下が膨らむような傾斜変化と地震の多発 9月23日1944 約4時間前から山頂直下が膨らむような傾斜変化。地震の多発 9月29日1217 約6時間前から山頂直下が膨らむような傾斜変化。
ただし、
1)9月29日の地殻変動前兆は、14時間前から始まって、いったん収まるかにみえたあと、 6時間前からまた変動した。
2)10月6日、同様の地殻変動が観測されたが、爆発に至りませんでした。 その後、10月10日に爆発。 |
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3104. 2004年11月14日 20時30分11秒 投稿:早川 |
鬼押しハイウエイの途中にある六里ヶ原休憩所のレストランブルーベリーは、本 日営業しなかったようです。午後には、休憩所駐車場そのものが閉鎖されたよう です。 |
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3105. 2004年11月14日 21時02分54秒 投稿:Yuhjin北軽8km |
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3106. 2004年11月14日 21時02分55秒 投稿:須藤@野鳥の森 |
21:00:00
軽い空振、震度1程度の地震、ゴーという音がありました。ゴー音は今も継続中。噴火でしょうか? (8.2km南東) |
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3107. 2004年11月14日 21時07分32秒 投稿:追分 |
追分でも家が鳴り、揺れ、ゴーッという音が聞こえました。 すぐに浅間山方向を見ると、木々の隙間からですが明るい 光が見え、直後に「ボン」という音が聞こえました。 噴火したのでしょうか? |
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3108. 2004年11月14日 21時08分24秒 投稿:tama@追分 |
結構大きな振動と「ゴゴゴ〜ッ」いう音とともに 浅間山の方で稲光が3回、天に昇るようにありました。 今日の夕方に「山さがり」がおさまってきたと話していたのに・・・。 これからも外の様子を観察しておきます。 |
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3109. 2004年11月14日 21時09分40秒 投稿:のんのん |
さっき噴火しましたね 中噴火ぐらいかな 稲光も見えたし 噴石も軽井沢にかなり降っているみたい だいぶふもとの方まで赤く焼けています
こわいよ〜 |
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3110. 2004年11月14日 21時10分04秒 投稿:御代田塩野 |
頂上から中腹にかけて赤くなっています。木が燃えているか。溶岩かわからない。御代田駅より |
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3112. 2004年11月14日 21時11分30秒 投稿:CD |
9時頃ゴゴーと言う音と共に空振がありました。外に出てみると、浅間は見えませんが浅間山頂上空に2度雷が雲に映る光を見ました。場所は借宿です。おかげさまで今回は心の準備ができていました。ありがとうございます。 |
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3366. 2004年12月04日 17時43分33秒 投稿:浅間のきのこ |
速報性を重視する掲示板に一日遅れのコメント2つ。ごめんなさい。
学習会、有意義でした。皆さんお世話になりました。浅間を取り巻く地元の皆様、もっともっと積極的に浅間山を勉強しましょう。楽しいですよ。
3058>の結果が報道されました。
東信ジャーナル12月3日付け(小諸市版)全文
見出し・・・小諸など5市町村連絡会立ち上げへ
<本文>小諸市、御代田町、軽井沢町、群馬県の長野原町と嬬恋村の浅間山を囲む五市町村が、噴火などの災害時に防災など情報を共有する連絡会をつくろうと、このほど群馬県長野原町の浅間園で初会合を行った。これまで防災対策は各市町村がそれぞれの判断で行うため、九月の中規模噴火時に、各市町村、特に県を越えたような対策をしているのか分らなかったという。そこで、情報を共有化し防災対策に役立てようと、小諸市の芹沢市長の呼びかけで、各防災担当者が集まった。小諸市では「今回の噴火で県を越えた連絡会の必要性を感じた。防災の対応にばらつきがないようにしたい。連絡会の名称や体制などは、まだ決まっていない」と話していた。<本文終わり>
感想。 浅間園・・・噴火が無くてよかったです。
市長は積極的で行動派?。浅間山の情報を公開して防災体制を整え、皆に浅間山のすばらしさを知ってもらおうと考へているみたい。
以上、浅間のきのこの感想でした。
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3467. 2004年12月17日 09時39分32秒 投稿:早川 |
きのうの報告会が終わったあと、ノートパソコンを片付けている私のそばに群馬県消防防災課の係長がやってきて、名刺を差し出しました。 「今後とも、ご指導願います」 「ああ、○○さんの後任の方ですか。○○さんとは親しくしていただいた。ほんとに指導してほしいと思っているのなら、もっと前に会ってるはずだ。ほんとはそうは思っていないようにみえる」 「・・・」 「ところで、消防防災課長はおととしお会いした方ではないようだが、変わったのですか?」 「はい、去年の4月から変わりました」 「そうですか、すでに一年半」 「前にも消防防災課にいたそうです」 「火山博物館問題だが、いまは冬季閉館中だから休戦状態だが、このままで済む問題ではない。そもそも群馬県側は、4キロ内を警戒区域にしているのかどうか、はっきりすべきだ」 「群馬県には登山道がありませんから、 (遠くから呼ぶ声) では、これで」
周りにいた第三者から「逃げたな」という声が聞こえました。
群馬県側に登山道がないというのは、事実誤認です。 ・長野原町営浅間園(火山博物館)および西武鬼押出し園は、敷地の一部が4.0キロ以内に入っています。火山博物館の建物と駐車場は3.8キロです。遊歩道は3.4キロまで接近します。 ・しゃくなげ園は4.0キロ円内にある施設です。そこから登山道が伸びていて、山頂に達しています。また、車坂峠に向かう林道は一般に開放されています。もっとも近いところだと火口まで3.0キロに接近します。 ・溶岩樹型にも登山道入口があります。しゃくなげ園からの道と合流したあと、山頂に達します。
来春、上記域内で火山災害が発生した場合は、町村だけでなく県の責任も免れません。 |
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3470. 2004年12月17日 10時04分37秒 投稿:早川 |
ハザードマップ偽装の件については、複数のソースから入手した情報によって、経緯のほぼ全貌を理解できたと私は考えています。
火山博物館を4キロ円外に置いたのは最悪の選択だったと評価します。法に触れているのではないか。
火山博物館を警戒の外に置きたいと希望するなら(その自由はあるし、尊重されなければならない)、次のどちらかを選択すべきだった。 ・4キロ円を書くが、火山博物館の部分だけをへこませて、外に出す。あるいは、円内にあるが火山博物館だけを例外とする。理由は、境界ぎりぎりのところにあり、特別な対策が施されていることにする。 ・円の半径を縮める。過去の火山弾の到達距離からして、3.8キロが妥結点だったろう。
上記のどちらかをいま選択してハザードマップを差し替える責任が、だれかにある。差し替えは、来春の火山博物館再開より前に行われなければならない。
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3546. 2004年12月24日 14時50分32秒 投稿:早川 |
[http://www.gsi.go.jp/WNEW/PRESS-RELEASE/2004/1222-2.jpg] |
12月16日の報告会で、言おうと思っていて言い忘れたことを書きます。
9月1日から現在までに、爆発によって浅間山火口から外に放出された岩石の合計 は37万トンです。爆発すると人々は驚いて注目しますが、じつは、この間(かん) の浅間山さんの本意はそこにはありません。1200万立方メートルの容積をもつ火 口内を埋めたり戻ったりしているマグマの挙動が本意です。
9月16日には90万立方メートル(200万トン)ありました。 10月22日には210万立方メートル(470万トン)ありました。 12月15日には180万立方メートルくらい(400万トンくらい)ありました。
一様に増えているのではないことは、断面図の中央がへこんでいることからわか ります。増えたあと、地下に逆流して中央がへこんだと考えられます。縁にはハ イウオーターマークが記録されています。
これまでの全噴出量37万トンくらいは、一昼夜で増えたり減ったりするようです。 爆発による火山弾〜火山灰の放出は、いわばおまけです。
1200万立方メートルの容積がバッファー(緩衝材)の役割をして、麓からは浅間 山さんの本気が見えにくくなっていますが、毎晩火映を観察することによって、 浅間山のやる気を推し量ることができます。
冬になりましたから、浅間山に接近するひとは減るでしょう。火山弾によるリス クの心配は少なくなります。これからしばらくは、火口の北縁から溶岩流があふ れ出さないかどうかに注目したいと思います。
溶岩があふれ出した場合、221年前の鬼押出し溶岩の上をなぞるでしょうから、 さしあたって災害の心配はとくにありません。大自然の雄大な営みを楽しく観察 しましょう。 |
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3581. 2004年12月26日 22時31分11秒 投稿:早川 |
#3572. 2004年12月26日 18時36分29秒 投稿:早川 >
浅間山を震源とする有感地震があったことが確かめられました。 > 有感地震はいつ以来だろうか。 >
9月23日と9月29日のブルカノ式爆発に伴って震度1が観測されたが、爆発を伴わ ない有感地震は、今回の異常で初めてのようだ。
これはニュースです。
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3589. 2004年12月27日 07時59分55秒 投稿:早川 |
[http://eoc.eri.u-tokyo.ac.jp/win-cgi/harvest.pl?DB=tky&ACTION=EQINFO&ID=GUEST] |
#3587.
ぷーさんが教えてくれたHARVESTサイトを見ました。
#3588.
真黒熊象さんによる01時05分の地震もありました。
YR MO DY HR MI SEC LATITUDE LONGITUDE DEPTH MAG
picker Comment 2004 12 26 15 26 02.6 36.39376 138.48235 -0.2 1.6 auto Z-FI
2004 12 27 01 05 29.9 36.40081 138.48010 -2.0 1.7 auto Z-FI
震源は前掛山より黒斑山に近いようだ。 深さは浅い。山体の中。
#3584. 2004年12月27日 01時46分50秒 投稿:浅間のきのこ >
スキー場のパト小屋に2名、スクールに3名おり、私は机に向かってパト日誌 を少し書き始めていたところ、突然下から突き上げるように、小屋全体がどーん としました。噴火音の感じはしませんでした。空振もしませんでした。ミシミシ( 横揺れ)は無かったす。その後、30分間、小屋にいましたが揺れは無かったです。 小屋にいた5名は皆、おなじ感じをしたそうです。 >
レッスン中でリフト待ちをしていた先生と生徒も、同じ下からの突き上げを感 じたそうです。
外で立っていた人も感じたのなら、震度1ではない。震度2でもなく3ではないか。
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