まえちゃんねっと火山情報掲示板2の抄録2004


1. 2004年09月21日 18時51分24秒 投稿:早川
ここは、まえちゃんねっと火山情報掲示板2です。略称は、まえちゃん2です。まえちゃんねっと火山情報掲示板(略称まえちゃん)と平行して使用します。

掲示板を複数用いることによって、複数の話題を同時平行で話し合いやすくすることをねらっています。

二つの掲示板は150キロ離れた場所に置かれた異なるサーバーを使っていますから、アクセスが集中してもどちらかが使える状態を維持できると考えています。

15. 2004年09月23日 20時29分17秒 投稿:早川
こちらのほうがつながりやすい。
こちらをお使いください。

60. 2004年09月23日 22時29分19秒 投稿:EG6
初めて書かせていただきます。
いつも興味深く拝見しております。
ちょうど有料道路を峰の茶屋に向け鬼押し出しの駐車場を通過中でした。
19時51分に友人からの電話と共に目の前にバラバラと
石が降ってきて車にも相当数当たり、必死でUターンして逃げてきました。
19時44分の噴火から7分後に石が落下してきたことになります。
この時間差はなにか参考になるでしょうか?

もう有料道路は当面利用しないことにします。

64. 2004年09月23日 22時35分07秒 投稿:早川
それは災難でした。
車の被害は、いかがですか?
有料道路だから、道路管理者に補償してもらえるのでしょうか?
噴火による損害は、車両保険ではカバーされないそうです。東京海上日動に聞きました。

落ちてきた石の大きさはどれくらいでしたか?

68. 2004年09月23日 22時42分44秒 投稿:EG6
>車の被害は、いかがですか?

 無数の傷が付き、塗装がはがれているようです。
 暗いため車両全体の状況は確認できません。
 およそ60〜70km/Hでの走行中に雹が降ってきたような感覚でした。
 Uターン後は出せる限りの速度でしたので、そのせいで傷が増えたかもしれません。
 自分はパニックにはならないと思い込んでいましたが、
 完全に舞い上がりました。
 付近に走行中の車両が居なかったのが幸いで、多数の車がいたら事故は免れないと思います。
 本当に恐ろしい経験をしてしまいました。


>落ちてきた石の大きさはどれくらいでしたか?
 おそらく3cm程度だと思います。

85. 2004年09月23日 23時57分34秒 投稿:chichi
すみません、書き忘れました。今後の大規模噴火の可能性はどの程度なのでしょうか?軽井沢に行くことは控えたほうがいいのでしょうか?

86. 2004年09月24日 00時00分27秒 投稿:早川
浅間山は、いつかかならず大噴火します。

ところで、大噴火って、どれくらい?
今後って、いつまで?

87. 2004年09月24日 00時02分26秒 投稿:chichi
すみません、たびたびの追加です。早川さんの
>浅間山の火口は、すでに蓋が開いた状態になっていると思われます。次の爆発がいつ起こるかを知ることができない状態です。
>鬼押出しがいまいかに危険な場所であるか、きょうの爆発で実証されたと考えます。
との見解を拝見して、これは大規模噴火の可能性が大ということかと思ったので、質問させていただきました。
要領を得ないしつもんですみません、ちょっとパニクって鋳ます

89. 2004年09月24日 00時03分41秒 投稿:Pochi
灰まみれになったらシンデレラじゃない。

90. 2004年09月24日 00時08分42秒 投稿:chichi
あっ、そっか〜。って、違います!!これは、相談してもしょうがないことだと気がつきました。腹くくって軽井沢で結婚式してきます!!本物シンデレラだ!!

112. 2004年09月24日 06時07分37秒 投稿:早川
気象庁は、「3センチの噴石」などという噴飯物を書いてはいない。「3センチの火山レキ」と書いている。

「火山レキ」が放送に似合わない専門用語だというなら、小石とでも言ってほしい。

「噴石」の英語を気象庁は、ballistic lithicsとしている。このことから、「噴石」という用語がいかに破壊力のつよい火山現象を言っているかを理解できる。その用語の安売りは、防災の面から、大きな弊害を招く。

175. 2004年09月25日 08時39分20秒 投稿:早川
 [http://www.yomiuri.co.jp/stream/index.htm]

YOMIURI-ON-LINE 映像NEWS、9月24日より(9月18日撮影)
画像処理を施しました。

185. 2004年09月25日 11時25分21秒 投稿:早川
  
9月17日7時54-56分撮影 (読売新聞社提供)

300. 2004年09月28日 15時56分20秒 投稿:早川
 [http://www.seisvol.kishou.go.jp/tokyo/STOCK/kaisetsu/level_toha/level_toha.htm#asamayama]
> 気象庁が浅間山レベル4に例示した1950年9月23日の噴火で、(火口から8km以
上離れた場所に噴石)という事実をたしかめることができません。どこを見れば
よいのですか?

軽井沢測候所に保存されていた図面のコピーがみつかりました。図には、火口
の東8.5キロの長日向に5センチの礫がひとつ落ちた事実があったことが表現
されています。気象庁はレベル基準をつくるとき、これを噴石と呼んでしまった。


原図の部分

1950年9月23日の噴火は、噴出量だけでなく、噴出率(爆発の強さ)も、2004
年9月1日の爆発とほぼ等しいことが証明できました。

レベル4として例示された1973年と1950年9月23日のどちらも、2004年9月を上回
る噴火ではなかったことがはっきりしました。

レベル3にとどめておいてよいのでしょうか?
どうなったら、レベル4にするのでしょうか?

370. 2004年10月04日 12時44分10秒 投稿:早川
 [http://mytown.asahi.com/gunma/news01.asp?kiji=3909]
朝日新聞(群馬)10月1日朝刊より

16日の噴火以降 危機感
県、具体的基準持たねば


噴火の見通しや今後の課題を、群馬大学教育学部の早川由紀夫教授(火山学)に聴
いた。

現状と見通し

 気象庁は活動レベルを「3」としているが、本来はレベル4だ。レベル4の条件は
「山頂火口から3キロ以遠に噴出物降下」「空振の影響の可能性」。4キロ地点で石が見
つかっているし、火山博物館のガラスは空振で割れた。レベル4の例となっている50年、
73年の噴火に、今回は似ている。

 最初の噴火時点では私も楽観していた。だが、16日の噴火以降、危機感を持った。
軽井沢に降った灰を顕微鏡で見たら、ほとんどが軽石だったからだ。軽石が大規模な
噴火につながることは、火山学者の常識だ。それ以降の噴火はもとに戻ったが、また
軽石が出てくるようなら、火砕流を伴う大噴火に発展する可能性がある。今はどうな
るかわからない状態だ。

行政の対応

 長野原町と嬬恋村は、火口から4キロ以内の立ち入りを規制している法的根拠と、
4キロ以内にある火山博物館の営業を許す理由を示してほしい。しかし町村にそこまで
求めるのは酷かもしれない。県のリーダーシップに期待したい。警戒区域の設定などに
ついて、火山噴火(爆発)防災計画では「必要に応じ」「特に必要があると認めると
きは」と書いているだけ。具体的な基準を定めてほしい。規制の検討委員会を開くな
どする長野県と比べて、出遅れている。

住民がすべきこと

 住民は、基本的には今の暮らしをしていい。ただ、子どもには気を使う必要がある。
通学にはヘルメットをかぶらせるなどした方がいい。これまでの噴火は夜間か雨の
時に起きている。多くの人が外にいる最中に石が降ることはなかった。だからみな、
油断している。

 夜、赤いマグマに噴煙が照らされ、神々しく光る火映を見てほしい。
肌身で火山を感じれば、どこまで危険かわかってくるはずだ。

378. 2004年10月05日 13時18分48秒 投稿:早川
 [http://bousai.maechan.net/volcano/asama/archive/asama_area/]
嬬恋村の小学校は比較的安全です。

山頂火口からの距離:
11.6キロ 嬬恋村立西小学校
11.7キロ 嬬恋村立鎌原小学校
8.9キロ 長野原町立北軽井沢小学校
7.7キロ 軽井沢町立西小学校

439. 2004年10月11日 23時44分53秒 投稿:早川
群馬側の人には悪いが、また書きます。

まず群馬側です。
(そうなるかどうかはわかりませんが)もし事態が悪化した場合、まず群馬側で右往左往が始まります。長野側の人々は、それを見てからゆっくりと自分の始末を考え始めればよい。

548. 2004年10月19日 22時51分13秒 投稿:早川
2383. 2004年10月16日 13時09分57秒  投稿:さんちゃん 
による発言
「不注意で不愉快な発言は止めていただけるとうれしいです。」
を、なぜ粉砕しなければならないのか、説明します。

火山危機が生じると、情報の流通に対しておもに観光業から圧力がかかります。
1991年の例で説明しましょう。長崎県島原半島の火山が噴火を始めました。その模様は、全国ニュースで毎日流れました。

NHKには次のような苦情電話がたくさん押し寄せたといいます。
「雲仙岳と言わないでくれ。普賢岳と言ってくれ」
雲仙温泉の旅館経営者たちからの電話だったと想像されます。
その結果、ニュースでは、普賢岳あるいは雲仙普賢岳と読まれるようになりました。専門家は、雲仙岳といいます。

このときは、気象庁にも次のような電話がたくさんかかってきたらしい。
「地震なんて数えるほどしか感じられない。無感地震まで含めて数を発表するのはやめてほしい」
これに気象庁が従ったかどうかは、知りません。

さんちゃんの上記発言は、私の目には、こういう圧力と同じにうつりました。火映が見えるとここで発言したり、火映の映像をここに陳列することを観光業者がにがにがしく思っているだろうことは容易に想像がついていました。だから、いまこの要求を認めれば、次に来るだろうもっと強い圧力を防ぐことができなくなるのではないかと、私は不安を感じました。

この種の圧力は不当です。
これに屈して情報を変形させたり、情報を出すことをやめるのはしてはならないことです。

危険がないのに、危険があると喧伝するのはよくない。
しかし危険があるなら、その情報は他者に伝えなければならない。すくなくとも公務員はその責務を負っている。

では、危険地域の旅館経営者はどうしたらよいか。
選択肢は二つ。
1)営業を停止する。
2)危険を回避するに十分な手当てを施す。

さて、浅間山に戻ろう。

危険のあるなしで、無理やり二分してみる。
・長野県側には危険はない。
・群馬県側には危険がある。

しかし群馬県側はいま、危険がないことにしている。
そんな小手先は、すぐにばれる。
日本国民はそんなに愚かではない。

そろそろ
2)危険を回避するに十分な手当てを施す。
を選ぶ時期ではないか。

このことは、観光業者自身が一番よくわかっているはずだ。

ダイナミックな浅間山を感じる楽しみは、危険を補ってあまりある。逆手にとってこれを売り出すのがよかろう。火映パトロールは、その試みだと思っていただきたい。地中海のストロンボリ島は、噴火見物で客をとっている島なのだ。火映見物でお客がとれない道理はない。


647. 2004年10月22日 15時58分44秒 投稿:早川
嬬恋村が10月6日に、群馬県と国土交通省に提出したという要望書のコピーを入手しました。

求めたのは、
「浅間山噴火対策に係る常設検討機関の設置(国、2県、6市町村、防災関係機関)」
でした。

災害対策基本法に明記された協議会の文字がない。
肝心なところにミスがあった。


以下に関連発言を再掲します。
--------------------------
#391. 2004年10月07日 19時38分15秒  投稿:なべ 
> > 浅間山監視の常設機関を−−県や国交省に嬬恋村長 /群馬
>  嬬恋村の松本先村長は6日、県庁や国土交通省利根川水系砂防工事事務所(渋川市)などを訪れ、県や同省などに対し、浅間山の活動の監視や情報交換をする国や県、長野県、周辺6市町村など関係機関による常設機関の設置などの対策を要望した。
> > 10月7日朝刊(毎日新聞) - 10月7日16時20分更新

------------------------
#406 2004年10月08日 01時28分33秒 Cauli. (KHB14505@nifty.ne..jp)
#http://www.fdma.go.jp/html/new/pdf/150528toukai_hou/s20.PDF
>397. 2004年10月07日 22時10分58秒  投稿:antithesis 

>おそらく村長は草津白根山防災会議協議会のようなものを想定しているのではないかと。

なるほど。機関とあって施設とないし、「浅間山噴火災害連絡会議」を例示しているから、その理解が正しそう。

草津白根山防災会議協議会というのは、災害対策基本法第17条に基づき草津・嬬恋・六合の三町村が合同で設置した市町村防災会議の協議会です。「協議会」という法令用語は紛らわしいけれど、衆参合同の「両院協議会」と同様、草津白根山専門の三町村合同の防災会議と思えばよい。今回村長が要望しているのは、長野・群馬両県による浅間山専門の二県合同の防災会議(都道府県防災会議の協議会)らしい。都道府県防災会議の協議会は法律に定められているものの、これまで置かれた例はありません。地方分権一括法により国の設置指示が廃止されたので、置くか否かは都道府県の判断次第です。

市町村防災会議の協議会というのは、合同の地域防災計画(市町村相互間地域防災計画)を作るなど事前準備には役立っても、災害発生時にはあまり役に立たないこともあるようですが、草津白根山の場合、地元としては「最低年一回は会議を行い、活動状況や情報交換を実施できる」と、肯定的にとらえているようです。

648. 2004年10月22日 16時00分08秒 投稿:">KI 大阪
はじめて投稿致します。
阪神大震災を体験し、東南海地震を控えた地域に住むものとして、
また同時に医療の問題に関わりを持つ身として〔私は医者ではないが〕
9月1日以来この掲示板を興味深く閲覧しています。
早川先生の提言とそれに反発する書きこみを読みながら、
これは良質なセカンドオピニオンなのだなと思うようになりました。
早川先生は、科学者として市民が危ないと思えば、はっきり言う。
地域の利害関係者や役所にたいして配慮しない。
利害関係者が困惑するような情報にこそ、
だいじなことが入っていることをふつうの人々はよく知っています。
早川さんの「ものいい」を非難する人が多いけれども,
周囲に配慮した発言をここでだれも必要としない。
反論や揶揄にたいして「一歩も退かない」ところに、
私は価値を感じる。
医療の現場でも同じことが起きていて
勇気のあるドクターが、同業者や厚生労働省の反発にひるまず、
科学者の立場から真摯な発言するようになりました。
そのことが患者さんをどれほど勇気付けたことか。
防災も医療も、最後は自己責任の自己決定。
そのための曇りのない情報を。


655. 2004年10月23日 00時43分34秒 投稿:Cauli.
>647. 2004年10月22日 15時58分44秒 投稿:早川

>求めたのは、
>「浅間山噴火対策に係る常設検討機関の設置(国、2県、6市町村、防災関係機関)」
>でした。
>
>災害対策基本法に明記された協議会の文字がない。
>肝心なところにミスがあった。

村に防災会議がある以上、災害対策基本法のプロがいる。
ミスではなくあえて協議会の文字を避けたのだろうと仮定して、制度上の問題点を洗い直してみた。

要望書の文字通りだと、災害対策基本法施行令第9条が問題になりそう。都道府県防災会議の協議会というのは複数都道府県合同の防災会議だが、その委員は各都道府県防災会議の委員のうちから知事が指名する。都道府県防災会議の委員でない者は協議会の委員になれないと解される。

都道府県防災会議の委員の中には、市町村長及び消防機関の長の代表を充てることとなっており(災害対策基本法第15条)、群馬県では市町村長の代表として市長会会長と町村会会長を充てている(参考:群馬県防災会議(平13.6.13)議事録)。いまの町村会会長は板倉町長だから、嬬恋村長も長野原町長も協議会委員になれない。

これを解決するには、たとえば災害対策基本法施行令第9条第5項を、次のとおり改めればよい。

「5 委員は、関係都道府県防災会議の会長又は委員法第十五条第五項各号に掲げる者(当該関係都道府県教育委員会の職員及び市町村教育委員会の教育長並びに当該関係都道府県警察の市警察部長、方面本部長及び警察署長を含む。)のうちから当該関係都道府県の知事が当該都道府県防災会議の協議会の規約の定めるところにより指名又は任命する者をもつて充てる。」

こうすることで、都道府県防災会議委員の消防長会会長の代わりに地元の消防本部長、警察本部長の代わりに地元の警察署長を充てるといった、実態に即した委員の任命が可能となろう。

658. 2004年10月23日 09時14分34秒 投稿:Cauli.
>657. 2004年10月23日 06時48分20秒 投稿:早川
>え〜、法律変えなくちゃあならないのぉ〜

施行令だから、法律ではなく政令。法律は国会、政令は内閣。国会のスケジュールに左右されない。
内閣府にしてみれば、政令なんて激甚災害指定の都度制定している。その気になればお手のものだろう。

政令改正をせず、協議会開催の都度、嬬恋村長及び長野原町長を群馬県防災会議委員に任命・解任するという運用もあり得ようが、姑息だし常設機関としてふさわしくない。


>なんでこんな基本的なことが放置されてるの?

制定以来使われたことのない条文には、初期不良が残っていることがある。昭和36年制定の災害対策基本法の初期不良と呼ぶべきであろう条文が、平成7年阪神・淡路大震災を機に改正されたことがあった。


>消防庁も同じだったのか。

消防庁が内閣府の参加も得て昨年作成した都道府県境を越える圏域での広域的な防災体制に関する研究会報告書(pdf)には、富士山を例に都道府県相互間地域防災計画策定に当たっての考え方、方向性を示しているが、協議会の組織については「富士山火山防災会議協議会(以下「協議会」という。)を構成する防災関係機関、防災上重要な関係機関等を示す。(メンバー名簿)」とあるだけで、施行令第9条により委員に制約があることまでは言及していない(言及していないからあたしも気付かなかった)。

嬬恋村が本気でこの問題を解決しようとするなら、11月17日まで募集している構造改革特区として提案すればよい。最終的に特区になる案件とは思わないが、ここに提案すると責任のある府省庁が問題点を分析した結果が迅速に得られる。

なお、#655の試案で教育委員会と警察について範囲を拡大したのは、これら二機関は教育長、警視総監又は道府県警察本部長と、選択の余地なくひとりに限定した充て職で、委員任命の自由度がまったくないからです。

668. 2004年10月25日 09時55分27秒 投稿:早川
火山専門家が、行政に対して、

> これだけ情報を出してやっているのに行政は動いてくれない

と、非難してはならないと考えています。
行政には、行政の都合があるでしょう。
住民についても、しかり。

住民自決。自己責任。

三宅島でも私は、初めからこの立場を変えていません。ひとつだけ口を出したのは、秋川学校について。あそこには、児童虐待が確かにあった。



763. 2004年10月28日 13時06分15秒 投稿:早川
#759. 2004年10月28日 12時28分30秒 投稿:Pochi
> わたしが早川さんを苦々しく思う観光業者なら、この機に乗じて
> 組織的な職場攻撃をかければ早川城は落城すると、上の文から戦
> 況を読みます。
>

それくらいの攻勢をかけたほうがよいのではないか
>北麓の観光業者

あ、これはたとえだよ。
本当に群馬大学に電話してくるのは、やめてね。

雲仙温泉や岩手山麓の事例に比べて、極端におとなしい。

このかんの手柄は「は〜いキャベツ」の高崎高島屋のみ。


773. 2004年10月29日 07時41分48秒 投稿:早川
#766. 2004年10月28日 17時48分36秒 投稿:Hal.T
の言明は、言いえて妙だと思うので、全文を再掲載します。
太字による強調を加えました。

> 「防災と研究のために提供している」という当研究所の趣旨言明に誤解がある
ようなので書いておきます。
>
> 当方(数理設計研究所)は「防災と研究」を科学や技術の小さな枠として考え
ていません。防災は人間社会の大事業で社会的影響の大きさもあるので、
底的な自由の保障が基本です
。企業側から見れば掲示板は恐ろしいシステム
だということもわかっています。
>
> 同じことがこの掲示板を見る方にも言えます。知らなければ枕を高くして死ね
た情報が書かれる。これが災害研究の掲示板の主役割です。人のためになるよう
に努力はしますが、住民感情への配慮で可能性言及を抑制するなんてことは始
めから論外
。事実を鮮明にすることが提供の趣旨です。
>
> 私どもは斜面崩壊や土石流を主に研究しています。その成果として、「あなた
の家がある斜面に崩壊の危険があります」と言明すれば家や土地の値段は下がり
ます。
>
> 過去に土木事務所はそういう事を言いませんでした。しかし最近は家の周りに
土石流危険地帯と看板が出ている方もいるでしょう。責任逃れと言う方もいるで
しょうし、いくぶんかはそうかもしれません。しかし多くの防災関係者は彼らな
りのやりかたでそっと伝達しようとしています。
>
> それに対して文句つける人もいます。土地の値段が下がるとかね。それを私は
かなり前に書きましたね。
>
> そう、提供の趣旨に戻りましょう。つまり、社会的問題を抜きにして防災関係
の研究や掲示板などはありえない
と考えています。
>
> 当社および多くの人が皆さんの反応を防災研究のひとつとして観察しています。
書かれた内容全体が人々の防災に関係する社会行動の基礎資料です。というわけ
で、現状は当社の提供趣旨そのものだと考えてくれて結構です。
> ある火山学者のひとりごとの数理設計内保存
> も同じ趣旨で蓄積しているものです。
>
> ただし、現在の状態が管理者・早川さんの趣旨に沿うかどうかはわかりません
し、それは当研究所の判断するところではありません。
>

790. 2004年10月31日 21時42分39秒 投稿:ふぐじょ
初投稿が済んだところで、早速その後のお話です。

本日浅間ハイランドパークで拾った、9月1日の噴火で降下した火山礫を、自宅で家族に持たせて実際にその重量を実感してもらいました。火山噴出物=軽石=軽いという認識を持っていたらしい家族の発した第一声は
「わっ!鉄みたいに重い!」
かなりの驚きだったようです。
次に、それが実際に自分の頭上に降って来たら?というのを想像してもらいました。


(岡田先生が拾われた火山礫)

私は登山関連の地図や解説を書く仕事にも多少関わっているのですが、その経験から、自分の身の安全に関わるはずの情報を受け止める側(市民)の知識不足と、それに起因する想像力の欠如を痛感し、危惧しております。

それを補うためには、情報を他人事と思わせずに、できるだけ身近に感じられるように工夫する必要があると思います。
たとえば以前の4km地図などは、シンプルながらも良い例ですし、さきほどの火山礫の話のように、実物に触れてから、それを契機にもう一歩踏み込んで考えさせるというのもいい機会かもしれない。
とにかく、専門家が伝えたい情報を受け手にうまくキャッチさせる技術は、日本でこれからもっと深く研究されるべきジャンルです(私がやるか!)。

829. 2004年11月02日 10時21分06秒 投稿:かも@千ヶ滝
 [http://www.volcano-asama.info/old/asama/eruption/20040901/4km/]
#822. 2004年11月02日 06時19分00秒 投稿:早川
--
> #821. 2004年11月01日 23時35分07秒 投稿:かも@千ヶ滝
> 9月1日、火山弾は4キロを越えて着弾しています。
この一行は、誤りですから、直してください。
(略)
火山弾は、ふつう100ミリ以上のものを言います。
--

ここでいう「火山弾」はハイランドパークで採取したものではなく、
従来より話題となっていた下記9.5cm岩石を指しています。
(ちょっと紛らわしかったかしら?)
元記事#821に補足を追記しました

さて、
1.これまでの掲示板の経過や文献では、64ミリ以上を火山岩塊ないしは火山弾と言っている。(早川:#1#2226 他)
2.9月1日は約4.2キロに直径9.5センチの岩石が飛んでいる(早川:#1#1419
3.「9月1日噴出物の64ミリ粒直曲線の凸端は4.4キロ」とのレポートがある。
以上から、「火山弾は4キロを越えて着弾した#1#821」は正しいと思います。

下図をクリックするとまとめページへ飛びます。




904. 2004年11月11日 00時27分22秒 投稿:うすざん
1363. 2004年09月22日 07時39分44秒 投稿:早川
今回と同様の事例として、1979年の阿蘇があります。

      探していた阿蘇山規制地図欺瞞関連記事です。

      1979年阿蘇山噴火で観光客3人が死亡
 阿蘇山が1979年9月6日に突然中規模の爆発をしました。活動が活発になっていたため、半径1km以内が立ち入り禁止になっていました。ところが、火口東駅までロープウエイで行った観光客のうち3人が噴石に当たって死亡し、十数人が負傷しました。
      二つの違った地図があった
 実は、火口東駅は火口からおよそ850mです。ですからそのロープウエイは、本来動かしてはならなかったはずです。それがなぜ動いていたか、おかしいと思って阿蘇火山防災会議協議会というところが作った地図を見ると、驚いたことに火口東駅が火口から1kmの円の外に位置していました。気象庁で作った「阿蘇火山登山規制区域図」とは別の地図があったのです。
      うそと欺瞞で殺された観光客
 地図の上で、1km円の外に駅を書き込んでおいて、1km規制がかかってもロープウエイを動かせるようにしてありました。これは欺瞞です。地元では意識的にそういう地図を作って、ロープウエイを運転し、結局3人の死者を出したことになります。
      安全優先の観光へ
 こういう、「観光優先、安全は二の次」という行政の姿勢は、やはり厳しく問われるべきだと思います。観光客を招くのであれば、招く側に観光客の安全を守る責任があると思います。

伊藤和明講演集「火山・地震と自然について」、建設省大熊工事事務所、38p. 1999.より一部要旨引用
但し、小見出しは当引用者による。
 うそは早めに謝って訂正するしかないでしょう。4km圏規制とは、そこだけへこませた線を引いて、行政判断でそれを今後4km圏規制図として使うと表明する手があります。うそをいつまでも引っ張り続けるのはやはりよくない。
 ただし、現在のリスクがどこまでかは全く別の話です。

945. 2004年11月15日 00時05分29秒 投稿:早川
 [http://www.edu.gunma-u.ac.jp/~hayakawa/news/2000/asama/index.html]
2059の爆発によって放出された赤熱火山弾が浅間山中腹に多数あるのが、佐久市野沢のNTT東日本カメラでおよそ30分に渡って映し出された。西風に流された火山灰は、前橋市と渋川市の境界付近に2125には達し、2150ころまで降り続いた。浅間山の東46キロ付近の国道17号では、前橋市敷島公園から関越道渋川伊香保インターチェンジまで積灰が見られた。7地点で火山灰を採取して計測したところ、阪東橋の500メートル南がもっとも厚く、48g/m2だった。分布北限の渋川伊香保インターチェンジでは、2g/m2だった。噴出量は、9月1日のそれと同等あるいはやや少なく、15万トンと見積もられる。ただしこれは迅速見積もりであり、今後他地域での計測データが増えることにより、変更がありうる。

952. 2004年11月15日 01時08分33秒 投稿:田中@北軽ネット
【現地からの情報】
1、北軽井沢の飲食店にいた人(11名)は、誰も噴火に気づかなかった。
2、北軽井沢ではほとんど降灰なし。
3、22時頃、セーブオン(北軽井沢交差点)で、石に当たってガラスが割れた自動車あり。これはセーブオンで割れたのではなく、軽井沢方面から走ってきた車らしい。恐らく峰の茶屋付近で噴火に遭遇した模様。
4、23:30現在、二度上峠からは何も見えない。

【火山礫等面積調査結果】
北軽井沢の友人が採取、レタースケールで秤量

採取地点;国道146号 峰の茶屋〜県境間(最も降灰が多いと思われる地点;推定降灰軸直下
採取面積;15cmX50cm(0.075m2)、路側帯白ライン上
重量;71g(完全な乾燥重量ではないが、ぬれていない)
1m2あたりの重量;947g


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997. 2004年11月16日 07時27分08秒 投稿:早川
新聞が書いた火山学者の現状把握と将来予測

▼信濃毎日新聞11月15日
>  鎌田浩毅京大教授(火山学)は「山上がり(膨張)が始まってから十―三十
時間で噴火した九月の中規模噴火と同じパターンのマグマ水蒸気爆発とみられ、
規模や発生時期は予想の範囲内」としている。一カ月半にわたって中規模噴火が
発生していなかったことなどから「長い目で見ると沈静化の方向にあり、大規模
噴火につながる予兆もない。ただ、過去の噴火の歴史からも、もう一―二カ月は
注意深く見守る必要がある」と指摘している。
http://www.shinmai.co.jp/news/20041115/mm041115sha7022.htm

▼東京新聞11月15日
> 中田節也・東大地震研究所教授は「十月中旬から山体膨張が観測されており、
そのころマグマが入った可能性がある。今回は活動が新たな段階に移ったのでは
ないか」と話している。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20041115/mng_____sya_____008.shtml


私のコメント

・14日の爆発が「予想の範囲内」で「もう一―二カ月は注意深く見守る必要があ
る」と考えるのなら、14日に現地でしいた警戒態勢をあの日限りにするのではな
く、しばらく継続する必要がある。そう考えるなら、みずからの責任として、あ
の警戒態勢をこれからもしばらく継続するように言い添えるべきだろう。14日は
うまく成功したが、爆発の直前前兆はいつも捕まえられるわけではない。このこ
とを一般と地元自治体に知らせる責務が、火山学者には、ある。

・「大規模噴火につながる予兆もない。」そんなことはない。予兆は、ある。複
数の観察事実を国立調査機関が報告しているし、国立大学が学会で公表している。
私も、自分のページにいくつか書いた。予兆はあるが十分確からしいわけ
でない、というのが正しい。予兆が出たらいつもかならず結果が生じるわけでは
ない。複雑な自然界で起こる未来予測には、絶対確実とゼロリスクはない。

・「十月中旬から山体膨張が観測されており」その観測事実はどこに公開されて
いるのだろう?どこが何センチ膨張したのだろうか?

1013. 2004年11月17日 05時25分32秒 投稿:早川
14日2059爆発による鬼押しハイウエイ通行車両の被害について、メールで報告を受けました。以下に転載します。

-----------------------
14日の噴火の晩
私の知り合いの車が峰の茶屋の先の料金所付近で被害に遭いました。

私も実際に被害にあった車を見ましたが、フロントガラスは傷つき、ボンネットは2箇所・屋根は1箇所
凹んでおりました。他にも礫が当たった部分の塗装が何十箇所もはげており、大まかな修理金額は30万円くらいだそうで、現在修理に入りました。

噴火当夜は峰の茶屋から料金所に向かっている最中、礫のシャワーが降り料金所の屋根の下で10分程礫宿りを
した後、自宅に帰ったそうです。
他にももう一台車が居て、フロントガラスが割れていたそうです。
その方は電話で噴火写真を撮りに来ていて被害に遭われたそうです。

1037. 2004年11月19日 13時34分34秒 投稿:早川
いま浅間山の頂を目指して登山したときに命を落とす確率を計算しました。

加害要因)ブルカノ式爆発による火山弾の飛来と火山礫の降下
条件1)登り4時間、山頂付近滞在1時間、下り2時間の合計7時間、危険地域内に留まる。
条件2)その領域内でブルカノ式爆発に遭遇したとき命を落とす確率50%
条件3)ブルカノ式爆発が起こる確率は、15日に1回

結果)1.0%

100人がこの企てをすれば、1人が死亡する程度のリスクです。

1074. 2004年12月06日 18時02分55秒 投稿:伊藤隆太郎
 みなさん、はじめまして。朝日新聞前橋総局の記者の伊藤です。(草津での火山学習会にもお邪魔しましたが、さっさと帰ってごめんなさい)
 今年も押し詰まり、朝日の紙面でも年末のまとめ記事を準備する時期になりました。そこで、ちょっとみなさんのご意見をお聞きしたく、この掲示板に公開で投稿します。いささか些細な内容に感じられるかと心配もしますけど、わたしは少なからず重要だと思っている件ですので、どなたかご意見をいただけたら幸甚です。

 気象庁は11月14日に起きた中規模噴火について、この日の火山観測情報で「噴石が浅間山の中腹以上の広範囲にかけて観測されました」と伝えました。
 そこでお訊ねしたいのは、ここでいう「噴石」という用語が、なにか誤解を生むかという問題です。あるいは、特段の専門知識のない一般住民にとって、この用語の使い方が不適切になるかという問題です。

 とりあえず、わたしの意見を書きます。
 わたしは、新聞の読者に向けてできるだけわかりやすい記事を書くという仕事をしていますので、とりあえず単純化して言うならば、新聞記事では「噴石」でよいと考えます。
 新聞記事は、おおざっぱにいって高校卒業程度の読解力を想定しています。これを別の言い方にすれば、おおむね『広辞苑』の語彙あたりを基準にしているといえます。

 広辞苑は、噴石を「ガラス質・多孔質の火山砕屑物」と説明し、火山砕屑物を「火山噴火によってもたらされた固体物質、火山灰・火山弾などの総称」とします。つまり、ごく一般的な読者にとって、「噴石」は、大きさを基準とした分類であるとは理解されていません。おそらく専門家は、噴石という言葉を、直径が数センチ以上あり、大きめの火山礫以上あるような火砕物という意味で使っているように思いますが、一般的には「噴火で出てくる石=すべて噴石」といった受け止め方のはずです。

 さて、わたしは、それでよいと考えます。いかがでしょうか。
 すくなくとも、気象庁の広報文が、火山砕屑物とか火砕物という言葉を使うよりも、噴石という言葉にしている現状のほうが、はるかにわかりやすいともいえるからです。


1075. 2004年12月06日 18時15分36秒 投稿:早川
 [http://maechan.net/hayakawa/asama/pic/funseki.htm]
伊藤隆太郎さん、

書き込みありがとうございます。

噴石について私は、三宅島2000年以来さんざ力説しています。この掲示板でも
9月ころたくさん書きました。上にまとめました↑。いまはもう飽きてしまった?
呆れてしまった?

さて、伊藤さんは私よりもむしろ他の方々の意見を聞きたいと思っていらっしゃ
るのだろうと思いますから、私の説の吹聴はしばらく控えます。そのかわり、私
から伊藤さんに逆質問させてください。

> ごく一般的な読者にとって、「噴石」は、大きさを基準とした分類であるとは
理解されていません。おそらく専門家は、噴石という言葉を、直径が数センチ以
上あり、大きめの火山礫以上あるような火砕物という意味で使っているように思
いますが、一般的には「噴火で出てくる石=すべて噴石」といった受け止め方の
はずです。

噴石のサイズに下限はないと解釈するのですか?
11月14日に前橋に降った砂も噴石?
9月16日に東京に降った灰も噴石?
困りますね。

では、石に限る?
であるなら、石の定義は?下限サイズは?

噴石の下限サイズを決めてくれるのなら、そのサイズがいくつであろうと私はまっ
たく安心します。そのサイズの粒子が何キロまで達したかをそれぞれの噴火で測
定すればいいのですから。

私が不満なのは、噴石の下限サイズを時と場合によって恣意的に変更している
現状です。それはまっすぐ人の死につながっている。

1082. 2004年12月06日 23時08分04秒 投稿:早川
2004年8月時点における噴石の意味するところ

軽井沢測候所の見解:火山爆発によって放出されて、弾道軌道を描いて空中を飛
行した大岩。

気象庁本庁の見解:火山爆発によって放出された直径1センチ程度以上の物体。
弾道軌道であるか等速落下運動であるかを問わない。

現時点でも、この不一致は統一されていないとみられる。火山観測情報を注
意深く読めばわかる。

なお歴史をひも解くと、軽井沢測候所の見解は、1910年頃の浅間山噴火報告(震災予
防調査会報告73号)の記述に忠実に従っていることがわかる。気象庁本庁の見解はそれ
に比べたらずっと新しいものだ。私は、1986年11月の伊豆大島噴火のときジャー
ナリストの口からその使い方を初めて聞いた。

1149. 2004年12月23日 11時28分03秒 投稿:早川
作業仮説

今回の浅間山噴火に風評被害は存在しない。もし観光客数の落ち込みが事実だとしても、それは、公開された情報を観光客が主体的に評価して下した正しいリスク管理の結果だった。観光客がリスク評価に使った情報に重大な虚偽情報が含まれていた事実は指摘できない。住民と観光客による今回の浅間山噴火のリスク管理は、比較的うまくいった事例である。

一方、観光客数の落込みを心配して虚偽情報が組織的に流された疑いがある。重要事実が隠蔽された疑いがある。これを検証すべきだ。収益確保を優先させるあまり、危険の前に観光客を無防備にさらす行為がなかったか。

なお観光客数の落込みは、利害関係を持たない第三者が数量的に把握して記録に残さなければならない。



1150. 2004年12月23日 12時17分30秒 投稿:早川
私の主張と実践

浅間山を楽しみつつ監視して、リスクを管理しよう。

楽しみの具体例:
 ・火映観察
 ・小石拾い
 ・明るく楽しい浅間山学習会(東京、現地)
 ・掲示板運営

1173. 2004年12月31日 09時20分19秒 投稿:早川
 [http://maechan.net/hayakawa/asama/pic/]
9月以来、ここで公開した私の浅間山写真をまとめました↑