ふじたさん@アジア航測による8.10サージの到達範囲

Date: Wed, 16 Aug 2000 17:05:02 +0900
From: Koji FUJITA
To: 早川 由紀夫
Subject: サージ到達範囲図

藤田です。

さだぞうさんの画像とウェザーニューズの画像を使って
サージの到達範囲を落としてみました。
ベースは地理院の1/50000です。

北東側は、スオウ穴付近から出て標高450m付近まで
南東側は、火口縁から溢れ出し(やや?)、
水溜りがあった爆裂火口沿いに流れて
標高500m付近まで達しているのではないかと思います。

なお、南西側についてもウェザーニューズの画像をみると
ある程度広がっていると思うのですが、確認はできません。
東側については、まったく分からずです。

ひとまず速報図ということでお送りします。
再度見直してみるつもりですが、
大きな違いは出てこないと思います。

最後に、一連の噴火の写真を見比べてみると
このサージが出たときの噴火は、
円形火口ではなく、北東-南西方向に伸びた
割れ目状ではなかったのかなぁという気がします。
このへんについては後ほど改めて。


Date: Wed, 16 Aug 2000 17:47:21 +0900
From: Koji FUJITA
To: 早川 由紀夫
Subject: サージ範囲図説明追加


追加説明です。

まず、ウェザーニューズの写真ですが、三宅支庁付近からの撮影だと思います。
さっきも書いたとおり、サージは(おそらく)スオウ穴の切れ込みを使って
北へ伸びる火口沿いと西側に位置する谷沿いに走ったのだと思います。

NHK1902映像に写っているのは、ウェザーニューズの写真と
ほとんど同じ位置から撮影されたと思われるのですが、
NHKで流れたサージ(というより立派な火砕流のように見えますが)は
流れはじめで、このあとウェザーニューズの写真のように西側の谷一杯に
広がったのだと思います。
最終到達点については、はっきりっていないのですが
ウェザーニューズの写真からカメラの画角を推定すると
あのようになります。

次に、さだぞうさんの画像についてですが、
さだぞうさんの大きな写真のうち右端、
サージが一番拡がったと思われる写真ですが
これと左端の写真と比べるとおおまかな範囲がつかめます。
到達範囲については、私のHPに上げたカシミールで書かせた
地形画像から判断しました。

あと、さだぞうさんの一連の写真で
正面に見えているスカイラインは、現在の火口縁ではなく
標高600m付近が見えているものです。
大きなさだぞう写真の右端の写真には、
この稜線のすぐ後ろ側にまで、サージが達しているように
見えましたので、その付近の到達範囲を標高650mとしました。
(特に左側電柱の上側は、標高600m付近まで達しているかもしれません)

なお、さだぞうさんの写真あるいはさだぞうカメラで
三角屋根の上側にあるアンテナのさらに左上に写っている
植生のないピークは、火口南東側の標高670m付近にある
火口付近の高まりです。
(地理院の1/25000では、鉄塔マークがすぐ横にたっている火口です)