三宅島山頂直下の地震が,なかなか減りません(東大地震研究所サイト).山頂をみているカメラってどこかにありませんか?雲が切れたら灰を噴き出していたなんてことがないとも限らない.(1655)
時事通信が「三宅島西沖海底で3火口=海底噴火を裏付け−海上保安庁」を配信しました.ほかには,読売新聞と毎日新聞が伝えています.
長径50メートルの窪地が海底で見つかったそうです.この窪地がどうやってできたかを詳しく調べることが重要です.現在までに公表された情報だけで,この窪地を火口と呼んで27日の現象を海底噴火だったと断定するのは早すぎます.音響観測の記録をぜひ公開してほしい.噴火を認めるには,噴出物の確認が必要条件です.多分野の,大勢の研究者の目を通ることが,真実に近づくための王道です.
東大地震研究所が4日午後カメラに収めた海底地割れは,海上保安庁がみつけたこの窪地の延長線上にあるのだろうか?東大の映像は,私には,海底で液状化が起こって噴砂が生じた痕のように見えます.陸上で見られる噴砂は,じっさいには砂混じりの噴水であって,水はすぐあとかたもなく消えてしまいますが,砂はそこに残って小さな丘をつくります.これを噴砂丘と言います.下の二枚の写真はまったく噴砂丘の列に見えます.液状化を起こした原動力は,地震動ではなく応力変化だったのではないか.(0905)