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洞爺湖レジャーに自粛呼びかけ

 「夏の洞爺湖レジャーは自粛して」。有珠山の活発な噴火活動の影響で胆振支庁は4日、洞爺湖や湖畔を利用するアウトドア派や地元の観光、レジャー業者などを対象にした安全策を打ち出した。内容は(1)水面の立ち入り禁止域の設定(2)避難指示区域以外の営業態勢の整備(3)湖畔全体でのキャンプやカヌーの自粛呼びかけ、の三本柱。規制は5日午前9時から始まる。恒例の人気イベントも今年は大幅に自粛される。レジャー産業に与える影響は大きいが、安全を優先するため、広い理解が求められている。
 湖面の立ち入り禁止は、壮瞥町壮瞥温泉の四十三橋から虻田町月浦の国道230号と道道の交差点までと、湖中央の弁天島を結ぶ三角形の区域。陸上の避難指示区域を水上に延長した考え方だ。境界線の岸辺には目印の赤い旗を立て、水面にはオレンジ色の浮きを並べて明示する。
 虻田、壮瞥両町には、陸上と水辺に各4人の監視員をおき、危険水域に接近するボートなどに警告するモーターボートを配備する。河川パトロールも巡回する。この水域で航行していた洞爺湖汽船の遊覧船は運航を見合わせる。
 避難指示区域以外での湖面や岸辺でも、キャンプ場やボート乗り場などの営業には、管理責任者を常駐させて利用者の把握(は・あく)を徹底することと、避難指示が出た場合の連絡や避難方法、避難場所などを整えるとしている。
 持ち込みのカヌーや水上バイクや、釣り、山菜採りなどは、立ち入り状況がつかみにくく、避難指示の連絡が困難なことから、湖畔全体での自粛を呼びかける。湖畔の町村などが立て看板を出したり、立ち入り禁止区域にするなどの措置を講じることにしている。指定キャンプ場外の違反野営などにも監視を強化する。
 これらの規制に伴い湖面を利用するイベントも影響を受ける。例年4月28日から秋まで毎晩打ち上げられ、洞爺湖温泉郷の呼び物になっている「ロングラン花火大会」は延期。5月28日に予定されている「洞爺湖マラソン」は中止になった。6月中旬の「洞爺村産業祭り」も延期する。
 とうや漁業協同組合は、組合員43人の漁業活動を禁止し、一般の釣りファンへの遊漁も認めない事を決めた。
 昨年の洞爺湖畔のキャンプ客は約2万2800人、遊漁利用者は1587人だった。


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