伊達市,虻田町,壮瞥町,洞爺村のリスク対応試案

もし10km走る火砕流が発生すると,四市町村のそれぞれ中心地を含むほとんど全域が壊滅的破壊を受ける.この規模の火砕流は,有珠山と似たタイプの日本の火山では過去の発生事例がいくつも知られているが,有珠山ではこの規模の火砕流の発生事例が知られていない.したがって,その発生確率を言うのはたいへんむずかしい.

それでもあえて私は,それを0.7%くらいだと評価した.

0.7%の確率は,ふつうは無視してよいだけ十分小さい確率だが,これは4万人もの生命に関わる危険だから,どう考えたらよいかむずかしい.もうしばらく考える時間を私にください.

ただし,このサイズの火砕流が発生する前には,ただならぬ前兆現象が先行すると思われる.そのときそれを的確に捉えてただちに脱出行動を起こせば,命だけは助かるだろう.

4.22.1400


これは,火山専門家である早川由紀夫個人の意見です.

リスク心理学者吉川肇子さんの著書を紹介している小山真人さんのページをかならず併読してください.