この地域が火砕流に襲われる確率は0.12%程度である.そのシナリオは,洞爺湖をつくった10万年前の大規模噴火の再来を想定している.
この確率を,交通事故にあって死亡する確率とくらべてみよう.日本に住む人にって,一年以内に交通事故で死亡する確率は1万分の1すなわち0.01%である.したがって,いまこの地域に住む人にとっての今年の火砕流のリスクは,交通事故の12倍程度だと言える.
交通事故の12倍程度のリスクは無視して生活するのがよいと思われる.このリスクを理由にこの地域への一般的な経済投資を躊躇する必要は,ないと言ってよいだろう.ただし国レベルの大規模な経済投資をする計画がもしある場合は,このリスクを考慮する必要があるかもしれない.
4.22.1400
リスク心理学者吉川肇子さんの著書を紹介している小山真人さんのページをかならず併読してください.