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赤城山
足尾山地に阻まれている東側を除いて、赤城山の長い裾野が北、西、南の三面に広がっている。それらは、たびかさなる土石流によってつくられた扇状地、溶岩ドーム上昇に伴う火砕流の堆積物、そして山体崩壊による土石なだれが残した堆積物からなる。赤城山は、2万4000年前ころにあった小沼タフリング、地蔵岳溶岩ドーム、血ノ池火口の形成のあと、現在まで長い沈黙を続けている。(西から、040224) |
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富士山
広い裾野をもった大きな円錐形の姿は、中心火道にマグマを供給する安定的なシステムが地下にあることを語っている。ただし細かく見ると、富士山は北北西-南南東に伸張していて、その方向に寄生火山が多い。フィリピン海プレートの押しつけによって、地下がこの方向に割れやすいのである。裾野に谷の切込みが少ないのは、富士山がまだ若い証拠だ。深い谷に刻まれた左下の愛鷹山は30万年前の火山。(南南東から、040115) |
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阿蘇カルデラ
カルデラの大きな窪みと、そこから噴出した火砕流がつくった台地がよく見えている。阿蘇からの火砕流噴火は何回も繰り返されたが、最後のそれは8万7000年前だった。カルデラ縁の湾入は、その後の浸食作用による。カルデラの中央には、いくつも火山錐が成長している。そのうち中岳がいま噴煙を上げている。(北から、031119) |
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浅間山
1783年8月5日の崩壊できた窪地をすぐ埋め立てた鬼押出し溶岩がはっきり見える。その右に黒斑山の古い溶岩も見える。追分火砕流や吾妻火砕流が広がった地表はなめらかだ。小浅間、離山、石尊山の溶岩ドームもはっきりわかる。浅間牧場は奇妙な地形をしている。遠景は、御牧原台地、八ヶ岳、そして諏訪湖。(北北東から、031119) |