科学研究費 特定領域研究 008 理数科系教育 A03 公募

小・中学校における地学(火山・地震・地層)学習カリキュラムの研究

研究代表者

早川由紀夫(群馬大学教育学部)火山学

研究分担者

小山真人(静岡大学教育学部)火山学

研究協力者

前嶋美紀(まえちゃんねっと)システムエンジニア

配分内定額

平成17年度 420万円
平成18年度 670万円

研究目的

小・中学校で教える地学分野のうち、火山・地震・地層にかかわる部分、すなわち

 ・小学6年「土地のつくり」 約15時間
 ・中学1年「大地の変化」 約23時間
 ・中学3年「自然と人間」 約3時間(選択)

の学習カリキュラムの一例を作成することを、この研究の目的とする。

現在の高校・大学における教育課程では地学があまり教えられていない。その結果、小・中学校の理科教諭として採用される人の多くは、大学で物理または化学または生物を専攻したひとである。地学を、中学以来まったく勉強したことがないと語る理科教諭も少なくない。このように、わが国の現行教育制度下では、地学は、理科教諭ですら教えにくい分野である。この不都合を補うために、初心者でもやさしくわかりやすく教えることができる教師用の地学教育カリキュラム一式を作成する。

まず指導要領に示された内容をよく検討して、どんな配列でどれに何時間を割り当てるのがよいかを決定する。次に、毎時間の学習テーマを明確にし、授業で教諭が使う教材を提示する。授業者は、この教育カリキュラムに、それぞれの地域特性に基づくみずからの独創的な味付けを加えて、生き生きとした楽しい授業を展開してほしい。

授業者が教える前にその内容をよく理解することは、必須である。借り物ではない、みずからの魂から吐き出された言葉で児童生徒に語ってほしい。言うは易し、行うは難し。これを可能にするため、私たちはIT技術によって表現力豊かなコンピュータ教材を提供する。さらに、安価で、短い時間で作成できる、効果的な模型教材を提供する。