追分火砕流は、地蔵川支流の胡桃沢に流入して低い段丘をつくった(地点18)。
地蔵川に沿って流れ下った追分火砕流の先端。山頂火口からの距離は11.7キロ(地点17)。
これは北側の横断道路。追分火砕流は、右岸にこのようなはっきりとした段丘を残している。 大前駅裏にある追分火砕流の堆積物は、大笹に流れ込んだあと吾妻川を下ったのではなく、小屋が沢を細く長く下った火砕流が残した堆積物だ。ここも、山頂火口からの距離は11.7キロである(地点39)。
手前の青黒色が追分火砕流。向こうの褐色が平原火砕流(地点15)。
断面はこのように見える。追分火砕流に特徴的な青黒色のパン皮スコリアがたくさん含まれていて、炭化木もみつかる(地点43)。
大笹は、追分火砕流が吾妻川の谷を埋めてつくた平坦面の上に形成された集落である。火山ガスが滞留してつくった赤・オレンジ・黄の水平模様が上部にできるのが追分火砕流堆積物の特徴だ。追分火砕流堆積物に掘った穴の中にはいると、掘ったばかりはとくに、硫黄の匂いがする。 穴の向こうの舗装道路は国道144号(地点40)。
湯の平から北側に流れ下っているこの火砕流は、1108年の追分火砕流だろう(地点60)。