3 2万年前から現在

溶岩が流れ、火口には本白根山、逢ノ峰(あいのみね)、白根山ができる。

 約2万年前から再び活動を始め、3000年くらい前まで何回か溶岩が流れました。そのうちの一番古い溶岩のでてきたところには、現在の白根山、逢ノ峰、本白根山ができました。この3つの山は、昔にできた2000mの土台の上に約百メートルの山ができて、ひょう高約2100mになっているのです。

もっと現在に近い時代になって、湯釜は生まれました。記録では1882年8月6日より前には、湯釜の周りにはたくさんの木々が生えていたようです。湯釜のふん火によってこの木々は押し倒されたり、熱い火山灰によって燃えてしまったりしました。

 

 今でもその木々を見ることができます。山はだに白く木のねもとだけがたくさん残っています。山頂のレストランに行くまでのバスから見ることができます。溶岩や溶岩からでる煙だけではなくて、ふん火の時に死んでしまった木々も見つけてみましょう。また、溶岩からでる煙はどくです。直接においをかがないようにしましょう。バスの中にそのにおいが少しはいってくると思います。そうしたら、そのにおいをおぼえて、草津白根山を歩いて登るときにそのにおいがしたら、その場所をはなれるようにしよう。草津白根山でこの煙(目には見えなくなってしまったもの)をかいで死んでしまった人が9人います。

 湯釜や山頂のレストランの近くにある弓池の中にある水は酸性です。最近では酸性雨で有名な酸性です。湯釜や弓池の水は酸性雨よりももっと強い酸性で、金属や皮ふをとかしてしまいます。どうして湯釜や弓池が酸性になってしまうかというと、原因はさっきでてきたあの煙にあるのです。火山がふん火するときにはたくさんの煙を出します。そのなかにはいっている「いおう」というものが原因です。このいおうが水と出会うと水が酸性になってしまいます。

 危険なのはいおうだけではありません。草津白根山は1982年今から17年前にもふん火をしています。その時には直径10cm位の大きさの岩が山頂の駐車場に飛んできたそうです。ふん火しなければこの心配はいりませんが、火山の一生の中で17年前といえば、人間の一生でいう”きのう”みたいなものです。火山にとってきのうふん火があったのなら、今日ふん火が起こってもおかしくないですね。

草津白根山地図


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