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フィリピンのピナツボ火山では,1991年6月15日に発生した大規模火砕流のあと,降雨のたびにその堆積物から泥流が発生した.
流れ山をもつ岩なだれ堆積面や堤防・末端崖をもつ火砕流堆積面とくらべると,大規模な泥流の堆積面はきわめて平坦である.初期に流れた泥流の堆積面が,後続のより小さい泥流に削られて段丘化している.
(Pinatubo, Philippines, March 1993) |
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雲仙岳では,1991年5月に溶岩ドームが出現したあと,雨が降るたびに土石流が発生した.
6月30日に発生した土石流は水無川の流路をそれて直進し,住宅密集地を厚さ3-4mで埋めた.火砕流の危険を避けるためすべての住がは避難していたので,この土石流による死傷者はなかった.
表面に巨礫が多くみえる.土石流の内部では,ぶつかりあう粒子間にバグノルドの力(Bagnold force)と呼ばれる反発力が働いて,大きい粒子ほど上部に濃集しやすい性質があるからである.
(島原市安徳) |
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