2000.7.21.0810改訂
悪い知らせ
三宅島
- 三宅島の噴火が17年ぶりと,予測(21年)よりずいぶん早かった.→外的要因の存在を示唆
- 5億トンもの火口陥没.500年前にできた雄山火口を拡大して,八丁平火口をすでにつかっている.
- 山頂火口の沈降がいまも続いている.
- 300万トンの細粒火山灰を山頂から放出したのは,三宅島で過去1000年間なかったこと.
- 三宅島の山頂は急峻な地形をしているから崩れやすい.とくに東側と南側が急である.
- 玄武岩からなる火山島の噴火災害は,マグマ後退期に起こる強い水蒸気爆発が人的被害を大きくする.大きな縦穴火口が山頂に開いたいまは,この災害がとくに心配だ.三宅島では,このタイプの災害が3000年前に起こって,全島に壊滅的被害が及んだ.
神津島-式根島-新島
- 6日以降,新島・神津島の膨張加速.1cm/日(国土地理院,読売新聞).ただし,ここ数日,変化が若干緩和してきたようにもみえる.
- M6地震が3回→マグマの移動を示唆(菊池@東大)
- 断層モデルでは説明できない地震波形(菊池@東大)→マグマの関与を示唆
良い知らせ
三宅島
- 9日以降,三宅島山頂直下地震と山体変形(傾斜計)が一日に1-2回起こっている(気象庁,防災科学技術研究所,朝日新聞7.14夕刊).しかし潮汐力の周期とはずれるため,それを感じているのではないらしい.
神津島-式根島-新島
- 前回の噴火はどちらも約1100年前.平均繰り返し間隔などを階段ダイアグラムからみると,次回の噴火はもう少し先になるようにみえる.
2000.7.17.1050版