三宅島-神津島2000-2001年ファクト
斜字は，後日不正確であることがわかった記述．
2000年
- 6.26.夕刻 三宅島で地震多発
- 6.27.午前 阿古沖で変色水
- 6.29.1211 新島・神津島近海M5.2．新島・神津島震度5弱
- 7.01.1601 神津島近海M6.4．神津島で震度6弱．崖崩れによって車で通行中のひとりが死亡．
- 7.08.1841 三宅島山頂噴火7分間（気象庁課長会見）．火山灰放出V0.3（2万トン，ただし都道で1mmと仮定）東大地震研サイトの層厚線図から測定すると10万トン．山頂火口拡大．雄山陥没（直径900メートル，1億トン喪失；国土地理院の計測あり）．
- 7.09.0357 神津島近海M6.0．神津島で震度6弱．三宅村阿古で震度4．
- 7.14.0414 山頂噴火．火山灰放出V2.5（300万トン，ただし都道で40mmと仮定）．噴石．7.15.1300まで33時間断続的に続く（気象レーダー）．陥没さらに3億トン．
- 7.15.1030 新島近海M6.2．新島で震度6弱，伊豆大島5弱
- 7.20.0232 M4.9．式根島で震度5強．ただし式根島に震度計が設置されたのは7.17.1500．
- 7.20.0618 M5.1．
- 7.21 野中・自民党幹事長ほか与党三党幹事長が四島を視察
- 7.23.1215 M5.0．式根島震度5弱．
- 7.24.0652 神津島近海M5.5．式根島震度5強（5.1；NHK1000のニュース映像の震度計画面より），神津島震度5弱．正断層型（freesia）
- 7.24.1744 新島近海M4.9．式根島震度5弱（4.8；NHK2200のニュース映像の震度計画面より）．
- 7.26.0336 三宅島近海M5.1．式根島震度4．
- 7.26 泥流被害
- 7.27.1049 三宅島近海M5.6．新島震度5強．
- 7.27.1112 新島・神津島近海M5.2．式根島震度4，神津島震度4，三宅島震度4．正断層型（freesia）
- 7.28.1339 新島・神津島近海M4.7．式根島震度5弱．
- 7.28.2232 三宅島近海M4.9．式根島震度5弱．
- 7.30.0926 三宅島近海M5.8．三宅村阿古震度5強，三宅村神着震度5弱．
- 7.30.2125 三宅島近海M6.4．三宅村阿古震度6弱
- 7.30.2148 三宅島近海M5.7．三宅村阿古震度5強．
- 8.01 都が推薦した助役候補者を臨時村議会が否決
- 8.02 石原都知事が三宅島を訪問
- 8.03.0642 新島・神津島近海M5.1．式根島震度5弱．
- 8.03.1700から強い地震多発．三宅島で連続的地震動
- 8.07 三宅島山頂から水蒸気
- 8.10.0630ころ噴火再開．9時ころクライマックス．噴煙柱8km．10時ころおさまってきた．北東方向に降灰．サージ1km．一部地域で噴火雨あり．降下火山灰30万トン（東大地震研サイトの層厚線図から測定）
- 8.13.1730ころから噴火#4．阿古に泥雨．台風9号接近中．
- 8.14.1310ころから噴火#5．
- 8.15も噴火．2200ころから地震多発．
- 8.16.0237 新島・神津島近海M5.0．式根島震度5弱．
- 8.18.1052と1249に式根島震度6弱．
- 8.18.1702ころから三宅島噴火．1800ころクライマックス噴煙15-20km．1830ころまで1時間半続く．火山灰1000万トン．小石が三池〜坪田に降る．伊ヶ谷と村営牧場に弾道岩塊が着地．サージ．御蔵島・八丈島8.190100-0430降灰．この日が最後の傾斜計ステップと長周期地震．
- 8.19 青山副知事が視察のためヘリで三宅島ほかへ．
- 8.20.0830前 三宅村長の要請を受けた石原・都知事が自衛隊に派遣要請．1020先遣隊20人到着．あす早朝本隊300人到着予定．
- 8.20.1624 式根島、神津島、三宅島で震度4．
- 8.22.06すぎから三池降灰
- 8.23.1427 三宅島直下M3.5
- 8.24.0630 坪田にすこし降灰
- 8.25 さだぞうチラシ，支庁ビラ．
- 8.26までに1000人余つまり三宅島の人口の1/3以上が離島
- 8.26午後 村営牧場付近の亀裂存在情報公開（火山観測情報192）
- 8.27夕 自衛隊330人が作業完了で撤収する予定
- 8.28 福生・青梅・小平で環境基準の3-5倍の二酸化硫黄．三宅島からか？（FNN1715）0.9 ppm
- 8.29 0430ころから噴火開始．噴煙8000メートル（気象庁発表の大島測候所からから見た高さ）．田中他（2001地理1月号）は，NOAA/AVHRR画像で0530噴煙の影を測って11.5km．美茂井火砕流が海まで．傾斜計ステップも長周期地震もなし．
- 8.29.1100ころM5.0 新島・式根島震度5弱
- 8.29.1100 東京都災害対策本部設置
- 8.29.1400 政府が非常災害対策本部設置
- 8.30.1037 M4.8 式根島震度4
- 9.01 都提案の助役人事を村議会が否決
- 9.01.1200 東京都の「呼びかけ」．翌日2日より3日間で島外へ．
- 9.02.0700 防災、生活維持関係要員を除き、住民の島内避難指示を発令（９月２日の島外避難者２９１名、９月３日の島外避難者６０４名、９月４日の島外避難者４３１名）
- 9.02 石原都知事，三宅島を視察．
- 9.04 最後の脱出船．しかし島にまだ400人が残る．うち312人がかとれあ丸に宿泊．
- 9.05 激しい降雨による泥流．村役場孤立．121人が定期船で島を脱出．0930から停電．翌日0600に復旧．
- 9.06 昨日の泥流災害の実態が，民放お昼のニュースで放映された．
- 9.11.0700 横浜で二酸化硫黄 0.2 ppm．
- 9.11.0749 利島西方沖M5.3 利島・式根島震度5弱
- 9.12 東海豪雨
- 9.13 松本・三重県伊賀・京都・兵庫県西脇市で硫黄臭；岐阜県中津川で0.1ppm（ちばさん掲示板）．福井でも．飯田市0.383ppm．京都市0.151ppm．
- 9.14.1200 瑞浪市役所で0.267ppm．1100には0.340ppmだったという．
- 9.14午後 森首相ほか与党三党党首が新島・三宅島・神津島を視察．公共事業等予備費96億円を19日閣議決定する予定．
- 9.15.1400 岐阜県土岐市役所で0.342ppm．
- 9.16.1400すぎ 台風17号接近のため島は完全無人化．9.19に175人もどった．
- 10.07 東京都が，かとれあ丸の現地災害対策本部を神津島の村営ロッジに移す．
- 11.25.1600ころ 木更津・横浜で二酸化硫黄0.1ppm
2001年
- 1.11.1040 「約１〜２分間程度少量の火山灰を含む噴煙が一時的に上がり、風下の坪田でわずかな降灰」（火山観測情報19）
- 3.05.0900 大振幅の微動．1分．
- 3.16.0900 大振幅の微動．1分以上．（朝日新聞・毎日新聞）
- 3.18.2232「振幅の小さな空振を伴うやや大きな火山性微動」（火山観測情報153=3.19.1640）
- 3.19.0700から40分間，灰白色火山灰混じり噴煙800メートル．「火山灰の噴出」（NHKHP1300；火山観測情報153=3.19.1640）
- 3.24.0402 空振をともなう有感（震度１）微動（火山観測情報162）
- 3.29.1727 空振をともなう振幅のやや大きな微動．島内で震度１（火山観測情報174）
- 4.04.0818と4.04.0824に振幅のやや大きな微動．前者は震度1（火山観測情報184）
- 4.08.2400 福井県気比で二酸化硫黄0.260ppm．
- 4.08夕方から4.09未明にかけて「振幅のやや大きい微動が4回発生し，一部は空振を伴いました」（火山観測情報194）
- 4.11.1257 振幅のやや大きな微動（火山観測情報199）
- 4.11.1529 振幅のやや大きな微動+振幅の小さな空振（火山観測情報200）
- 4.12.0036 振幅のやや大きな微動（火山観測情報200）
- 4.12.0049 振幅のやや大きな微動+振幅の小さな空振（火山観測情報200）
- 4.18.1500 京都市中京区0.313ppm（京都新聞） 東宮さん作成の福井県グラフ．
- 4.20 空港付近で20ppm（三宅島現地対策本部情報）
- 4.22.0706と0715 振幅のやや大きな微動（火山観測情報220）．0715はM2.7 坪田で震度1
- 4.28 関東地方に二酸化硫黄
- 4.29 1400世田谷区世田谷で0.157ppm，1500足立区西新井で0.195ppm，1600つくば高野で0.185ppm．
- 5.05 1400から2200まで連続9時間0.1ppm超えが三重県内のどこかで起こった．最大濃度は1700の0.347ppm（大安中学校）．
- 5.07.0218 三宅村神着で震度3．三宅島山頂直下．深さ0km．M3.1
（以上東大サイト）．気象庁発表は深さ20km．
- 5.07 1700千葉県市原市0.287ppm 1800千葉県佐倉市0.208ppm．
- 5.12 千葉・茨城
- 5.13.1200 茨城県波崎太田で367ppb 千葉県東浪見（一宮町）で256ppb
- 5.13.1300 茨城県神栖消防で494ppb 千葉県府馬（山田町）で316ppb
- 5.13.1507 山頂火口でM2.2（三宅村神着震度1）
- 5.15.1300 三郷で259ppb 流山平和台で171ppb 野田（野田市）で154ppb
- 5.15.2100 神奈川県津久井町中野で442ppb
- 5.16 多摩・秩父・群馬
- 5.19.1400 千葉県一宮町東浪見で302ppb
- 05/21 15:04 M2.2 震度１ 東京都 三宅村坪田 三宅島近海
- 05/24 12:46 M2.9 震度１ 東京都 三宅村神着 三宅島近海（震源は山頂の南西20km）
- 5.25.2200ころ 横浜・東京で硫黄臭
- 05/26 13:22 M3.4 震度１ 東京都 三宅村神着 三宅島近海
- 5.27.0505 やや振幅の大きい微動と空振
- 5.27.0604 三池降灰1mm未満．振幅がやや大きい微動．空振．（火山観測情報290）
- 5.27.0723 振幅がやや大きい微動と空振 M3.2 震度１
- 6.03.0634 灰白色噴煙700m．島の南東部の都道沿いで降灰（厚さ1mm未満）．振幅がやや大きい微動．振幅が小さい空振（火山観測情報305）
- 6.10.1925灰白色噴煙500m．島東部でわずかの降灰．振幅がやや大きい微動．振幅が小さい空振（火山観測情報321）
- 6.13.2317 M2.3 震度１(神着)
- 6.24.1638 振幅がやや大きい微動 M2.3 震度１(神着) 振幅が小さい空振
- 6.24.1940 振幅がやや大きい微動 振幅が小さい空振
- 6.24.2311 振幅がやや大きい微動 M2.5 震度１(神着) 振幅が小さい空振
- 6.25.0050 振幅がやや大きい微動 空振なし
- 上記4件，視程不良のため噴煙の状況見えず（火山観測情報349）．しかし，おそらく噴火したのだろう
- 6.26.0223 振幅がやや大きい微動．振幅が小さい空振．視程不良のため噴煙の状況見えず（火山観測情報351）．おそらく噴火したのだろう．
- 7.02.1700 大安中学校（三重県）で380ppb．
- 7.08夜 4回噴火？ 微動と空振．
- 7.10.0638と0823に噴火（火山観測情報380）．有色噴煙のみ．微動と空振の記述なし．
- 7.10.1100 大安中学校（三重県）で423ppb．
- 7.16.0916,1023,1050,1214微動，空振（0916を除く）．0916と1214は震度1（火山観測情報392）
- 7.16.1200 神栖消防（茨城県）で85ppb．
- 7.18.0316 空振．神着で震度1
- 7.18.1742 空振．小規模な噴火（火山観測情報397）
- 7.18.1752 空振．
- 7.28.1321 空振．（火山観測情報416）
- 8.01.0438 M2.4 震度１ 東京都 三宅村坪田 三宅島近海．空振微動なし．
- 8.08.2218 空振．神着で震度1．（火山観測情報439）
- 8.10.0337，0354 空振．神着で震度1．
- 8.11.1808 空振．神着で震度1．
- 8.12.0721 空振．神着で震度1．
- 8.12.1734 空振．神着で震度1．（火山観測情報447）
- 8.12.2136 空振（火山観測情報447）
- 8.13.0514 空振．神着で震度1．（火山観測情報447）
- 8.13.1934 微動（火山観測情報449）
- 8.14.0756 空振（火山観測情報449）
- 8.14.1600 市原市五井で437ppb．
- 8.14.1351 空振．震度1（火山観測情報450）
- 8.14.1754 空振．震度1（火山観測情報451）
- 8.15.0404 空振（火山観測情報451）
- 8.16.2026 空振（火山観測情報455）
- 8.16.2139 空振．震度1（火山観測情報455）
- 8.17.2353 空振．震度1（火山観測情報457）
- 8.18.0346 空振（火山観測情報457）
- 8.30.2054 M3.1 震度2
- 9.02.0922 空振．震度1（火山観測情報488）
- 9.02.1631 空振．震度1．
- 9.15.1300 青梅で357ppb．
- 9.22.2109 空振．震度1．
- 9.24.1000 震度1
- 9.24.1032 微動．空振
- 9.26.1129 空振．震度1．有色噴煙．三池で泥雨．「小規模な噴火」（火山観測情報536）
- 9.26.1154 白色噴煙3700メートル（御蔵島カメラ）
- 9.27.2126 空振．微動．有色噴煙2215まで．
- 9.27.2304 灰白色噴煙．微動空振．北西に降灰．
- 9.28.0528 灰色噴煙．島下〜坪田に火山灰10万トン．微動空振
- 10.11.0445 東部で降灰．しかし微動空振の記述なし（火山観測情報570）．降っている灰を確認したのか灰が積もっているのを確認したのか不明．
- 10.11.0900ころ 「小規模な火山灰の噴出」．しかし微動空振の記述なし．（火山観測情報570）
- 10.16.0722 灰色噴煙4分間（火山観測情報579）．伊ヶ谷〜大久保に降灰．微動・空振．
- 11.01.1230 やや振幅の大きな微動．震度2．小さい空振．灰白色噴煙800メートル．島の北東部に降灰．（火山観測情報613）
- 11.19火映（火山観測情報649）．その添付図によると，11.14から毎夜みられていたと解釈するらしい．
- 11.23.1400 横浜市栄区で268ppb．
- 11.27.0847 微動空振（火山観測情報665）
- 11.27.1243 微動空振（火山観測情報665）
- 12.07夜から火映（12.10の火山観測情報691）
- 12.09.1306 M4.6 式根島で震度4
2002年
- 2.21.1737 灰白色噴煙300メートル．サタドー岬に降灰．小噴火（火山観測情報103）
- 3.31.0604 灰白色噴煙200メートル（火山観測情報177）．噴煙と積灰写真あり
- 4.02.1002 灰白色噴煙300メートル．5分間継続．東部に少量の降灰．（火山観測情報182）
- 4.03.1039 灰白色噴煙200メートル．東部に少量の降灰（火山観測情報185）
毎日の火山灰放出量
山頂火口の計測結果は，0803作成の新しいページをご覧ください．下は古い．古いけど，このまま残します．いつ何をどう考えたかがわかるようにしておきたいから．
山頂火口欠損質量7億トン，噴出物量300万トン（7.23.1100現在）
|
直径 |
深さ |
累積陥没体積 |
累積質量欠損 |
噴出量 |
備考 |
|
（m） |
（m） |
（万m3） |
（万トン） |
（万トン） |
|
| 7.08.1841 |
|
|
|
|
2 |
|
| 7.09.1020 |
900 |
100 |
5600 |
11000 |
|
国土地理院計測報告 |
| 7.11午後 |
900 |
200 |
9000 |
16000 |
|
毎日新聞提供写真 |
| 7.14.0414-7.14.1800 |
|
|
|
|
60 |
|
| 7.14.1800 |
950 |
400 |
16000 |
32000 |
|
ANNキャプチャー |
| 7.14.1800-7.15.1300 |
|
|
|
|
240 |
|
| 7.17.1200 |
1000 |
600 |
25000 |
50000 |
|
中日本航空写真 |
| 7.22 |
1200 |
750 |
35000 |
70000 |
|
JNNふじたキャプチャー |
7.14以降の深さの見積もり（斜字）は過大評価だったようです．深すぎた．7.22時点での火口底の標高は，信頼できる測定によって220メートルと240メートルの二つの独立した結果があります．深さで言うと，500メートルです．（7.28.1125）
一日あたり，2500万立方メートル，5000万トンが陥没している．いまも続いている．
この記述を新データに基づいて下方修正します．7月22日現在の火口の形状と体積をごらんください．ただし，陥没がいまも続いているという見解に変更はありません．（7.29.1015）
→三宅島山頂火口の変遷
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