6.13(火)

▼現地で6月10日9時から開かれた第58回有珠山噴火非常災害現地対策本部合同会議後に記者配布された資料のうち,最重要三枚をスキャンしました.この三枚資料に注目して報道したメディアはあっただろうか?わたしがどこに注目して,それをなぜ重要だと思うかは,後日説明します.残りの27ページと,それから第34回記者レク資料27枚は,明日以降にスキャンしてご覧に入れます.この国の政府は(一部機関を除いて),毎日毎週このようにきちんと情報公開しています.この努力が国民に2カ月以上も知らされていない現状は,ただただ,なさけない.

2000年6月上旬の有珠山とその噴火警戒(写真による報告)

羊蹄山は,400メートルの平地からいきなり1898メートルにまでそそり立つ.登山道は四方からあるが,いずれも1500メートルの登りを約4時間かけて頂上に至る.シーズン初めの登山の対象としては,やや重い.画像をクリックすると大きくなります.
頂上からの眺め.10万年前の巨大な火砕流がつくった平坦地が手前に広がる.それによって給源に生じた直径10kmの窪地が洞爺湖だ.いま水蒸気を上げている有珠山は,その南岸にある.噴火湾を挟んで,右端に駒ヶ岳,左端に恵山が見える.1854年5月のある夜,噴火湾にいたペリー艦隊は,これら三火山が活発に噴煙を上げるのを見たらしい.

▼3.31噴火で火砕流が発生していたことが,きのう6.12の現地調査で確認されたそうです(時事通信).これで火山噴火予知連絡会は,5.12に発表した映像による確認だけでなく,堆積物でも確認したことになります.(1030)

▼6.08-6.12に北海道へ行って来ました.有珠山にも,噴火後はじめて行きました.伊達霞ヶ関で,(記者だけでなく一般人にも)毎日配布されている資料をたくさん入手してきましたので,午後にスキャンしてここに上げます.今回の有珠山危機対応で,行政がよくやっているのにジャーナリズムがまったくだらしないとする私の仮評価が間違っていなかったことを確認してきました.(0930)