火砕流と熱雲の堆積物
Ignimbrites and Nuee Ardente Deposits
通常の火砕流は地表を削ることがほとんどない.直前に降下したプリニー式堆積物の表面の軽石を一粒も動かさないでその上にそっと堆積する.ただし高速で走った火砕流の中には,めざましい浸食力を発揮したものもある.
この露頭は噴出源から15km離れている.火砕流は左から右へ流れた.この火砕流が通過したことによって地表付近にあったテフラ/レス層がまくりあげられて折り畳まれている.火砕流堆積物の左下には楔形のグラウンド層がみえる.
(Taupo, New Zealand, Taupo ignimbrite)
八戸火山灰の最上部を構成する八戸6軽石の一部が直後の八戸火砕流によって浸食されている.その下の八戸5火山灰は浸食されていない.湿った火山灰は浸食されにくかったようだ.
(青森県)
ここでも同じく八戸6軽石のみが浸食されて八戸5火山灰は浸食されていない.
(十和田市米田野月)