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雲仙岳1991年噴火では,この高台に6月3日,6月8日,9月15日の3回プレー式熱雲が到達した.そのとき残された薄い堆積物が1991年の地表の上に順に重なっている.1回の熱雲の堆積物は,高温酸化してピンク色になった上半部と酸素不足で青色にとどまった下半部のセットからなる.
6月3日と6月8日の熱雲堆積物の間に挟まれる黒い泥の薄層は,6月3日23時ころ溶岩ドームから盛んに発生した落石によって上昇したサーマル雲から降った火山灰である.
6月3日の熱雲堆積物は火山砂ばかりからなって火山シルトをほとんど含まない.1991年の雲仙岳熱雲の中でもっとも激しく流動化した獰猛な流れだった.
(島原市筒野;1993年1月24日撮影)
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水無川の谷底で6月8日と9月15日の堆積物をみることができる.崩落したドーム溶岩の破片が多く含まれている.礫は上部に濃集している.このような堆積物をblock-and-ash
flow depositとよぶ.やはり上半分がピンクで下半分が青い.6月8日の堆積物の上半分のピンク色部分は,9月15日以前に浸食されて失われてしまった.おそらく6月30日のラハールによってであろう.
(島原市筒野;1993年1月24日撮影) |
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