2115N  
  紡錘火山弾
  伊豆大島、1986年11月、長さ29センチ
 
2245N  
  紡錘火山弾
  中心に核をもち、衣の断面には成層構造がみられる.核は、火口を満たした溶岩湖の半固結した表面の破片あるいは火口の壁面を構成していた岩塊が溶岩湖内に落下してできる.火口内で爆発が起こってそれが外に放出されると、水飴のようにマグマの糸を引いて空中を飛行して紡錘形になる.
 
 
 
2117N  
  パン皮火山弾
  草津白根山(群馬県)、20世紀、長さ8センチ
 
2263N  
  パン皮火山弾
  安山岩マグマによるブルカノ式噴火でごくふつうに生じる.飛行中に冷却して表面にガラス質の皮殻が生じるが、内部はまだ高温で発泡を続けるために、いったんできた皮殻が破れる.亀裂の開口幅は、火山弾の上部で大きく地面に接した底部で小さいから、発泡による体積膨張は着弾後も継続したことがわかる.
 
 
 
JP86  
  有核火山弾
  伊豆大島1986年
厚さ3cmの皮をハンマーで叩いて割ったところ。
 
JP84  
  牛糞火山弾
  三宅島1983年
まわりの芝が焦げている。
 
 
 
010906  
   
  伊豆大島、1987年11月16日
三原山の山頂火口から放出された火山弾が裏砂漠に着地してたくさんのクレーターをつくった。
 
JP85  
   
  三宅島、1983年10月3日
新澪池から投げ出された火山弾がすぐそばのアスファルト道路を直撃した.このタイプの噴火は近寄るとたいへん危険である。
 
 
 
2202  
  衝突クレーター
  浅間山、2004年9月1日
浅間山の山頂火口から飛び出した火山弾が1600メートル飛行して、地表に直径6メートルのクレーターをつくった。火山弾の直径は80センチ。
 
US41  
  ペレの毛
   
 
 
 
2149N  
  ペレの毛
  キラウエア(ハワイ)
 
2281N  
  ペレの毛
  噴火のときにマグマが引き伸ばされてできる。ハワイのキラウエアではごくふつうにみられる。ペレは火山の女神の名前である。
 
 
 
2132N  
  ペレの涙
  ハワイ・キラウエア、プウプアイ、1959年
 
2147N  
  ペレの涙
  つるんとした球形は、ペレの涙と呼ばれる。マグマのしずくが空中で固まったものだ。ハワイ・キラウエアの1959年プウプアイの噴火で生じた。透明な緑色はカンラン石。噴火したマグマの中から結晶化した鉱物。8月の誕生石ペリドットである。
 
 
 
2119N  
  軽石
  浅間山、1108年9月
 
2275N  
  軽石
   
 
 
 
2123N  
  軽石
  浅間山、1783年8月
 
2271N  
  軽石
  マグマが泡立って噴き出すと、軽石ができる。上の二例はどちらもプリニー式噴火の産物である。同じ軽石でも、噴火ごとにすべてみかけが違う。ひとを見分けることができるように、軽石も見分けることができる。浅間山の1108年軽石は黒いが、1783年軽石は白い。
 
 
 
2127N  
  岩片
  浅間山、2004年11月14日
 
2266N  
  岩片
  固結したばかりのマグマや過去の溶岩が爆発によって粉砕されて噴き出したものを岩片(がんぺん)とよぶ。浅間山で2004年11月14日に起こったブルカノ式爆発では、岩片ばかりが噴出した。
 
 
 
JP14  
  火山灰
  桜島(鹿児島県)
 
2380  
  火山灰
  浅間山、2004年9月23日、群馬県嬬恋村。
浅間山のブルカノ式爆発による火山灰がヤマハンノキの葉の上に積もっている。火口から7キロ。
 
 
 
2462  
  火山灰
  浅間山、2004年11月14日、群馬県北橘村。
乗用車のフロントガラスの上に降り積もった浅間山の火山灰。浅間山の東46キロ地点で撮影。
 
IC83  
  火山灰
  アイスランド 何千年も前の噴火による黒い火山灰が氷河の中に閉じ込められている。
 
 
 
US42  
  火山豆石
  キラウエア(ハワイ)
ハワイ・キラウエア火山の1790年火山灰の中にみられる火山豆石。たくさんの火山灰が寄せ集まって直径1-2ミリメートルの球を構成している。この火山豆石はふつうよりやや小さい。大気中を雹のように落下した。
 
JP15  
  火山豆石
  入戸火砕流(鹿児島県)
粒のそろった火山豆石が、入戸火砕流堆積物の中に生じた吹き抜けパイプの中を充填している。この火山豆石は、火砕流から空高く上昇した噴煙の中で形成され、大気中を雹のように落下して再び火砕流の中に戻った。火砕流中では岩片と同じようにふるまった。
 
 
 
1840  
  玄武岩の溶岩
  キラウエア(ハワイ)
玄武岩の溶岩には、とげのある破片粒子で表面をおおわれたアア溶岩と、なめらかな表面をもつパホイホイ溶岩の二種類がある。両者は化学組成の違いによるのではなく、噴火のダイナミクスの違いを反映している。多量の溶岩を一気に噴き出す激しい噴火では、揮発性物質が分離するときに大量の気化熱を奪ってマグマの温度が急速に下がる。斜面を下っている最中に固化が始まるからアア溶岩ができる。一方、温度低下が少ない穏やかな噴火ではパホイホイ溶岩ができる。揮発性成分をあらかた失ったマグマが地表に現れても穏やかな噴火しか起きない。
 
JP71  
  玄武岩の溶岩
  伊豆大島
1951年溶岩流の表面。1986年噴火で埋没した。
 
 
 
1010236  
  安山岩の溶岩
  浅間山、鬼押出し溶岩、1783年8月
安山岩の溶岩は、平滑な破断面に囲まれたブロックで表面をおおわれている。
 
US58  
  安山岩の溶岩
  Wizard Island、 Crater Lake、オレゴン州
クレーターレイク・カルデラの中にあるウイザード島の安山岩溶岩.平滑な破断面に囲まれている.
 
 
 
US20  
  柱状節理
  Devil's Postpile(カリフォルニア州)
厚い溶岩がゆっくり冷却すると、体積減少に伴って割れ目が入り、空間の再配分が行われる.こうしてできる割れ目を節理という.節理は等冷却面に垂直に低温側から高温側へ、すなわち外から内へ、伸びる.こうして柱状節理が生じる.柱状節理の断面は六角形を基本とする.
 
JP91  
  枕状溶岩
  父島(東京都)
水底に噴出した溶岩は、しばしば枕状溶岩になる。
 
 
 
IC85  
  枕状溶岩
  アイスランド
枕状溶岩はガラス質の殻をもっている.また、プリズム型の節理が中心に向かって成長する.上の枕は下の枕を覆って成長するので、この枕状溶岩がもし傾いて産出しても、その上下は容易に判定できる.
 
JP92  
  ハイアロクラスタイト
  父島(東京都)
 
 
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