火砕流の噴出源のまわりには,火口から激しく噴き出たものの火砕流として四周に流下するには重すぎた角礫が堆積している.これをラグ角礫岩(lag
breccia)という.ラグ角礫岩は,火砕流の噴出源を特定するためのよい指標となる. |
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7330年前の幸屋火砕流の噴火のとき鬼界カルデラの縁に取り残されたラグ角礫岩.直径1m以上の岩塊を多く含む.
(鹿児島県竹島) |
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阿蘇カルデラの縁にはこのような砂礫層が分布している.砂礫だけでなく軽石(オレンジ色)も含まれている.シルト粒子がほとんど含まれていないことがラグ角礫岩の特徴である.
(熊本県阿蘇町大観望;阿蘇4火砕流のラグ角礫岩)
類似の堆積物:ラハール堆積物
区別の方法:ラグ角礫岩には軽石が含まれている点がラハール堆積物と異なる.また,分布が低所だけに限られない. |
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姶良カルデラから2万8000年前に噴出した入戸火砕流は,カルデラの縁に亀割坂角礫岩を残した.
(国分市亀割坂) |
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人物の頭上1mにある楔形の地層がラグ角礫岩である.二枚のフローユニットに挟まれている.下位のフローユニットは,ほとんどシルト粒子からなり,ピンク色で火山豆石を含む.
(北海道洞爺村の貫気別川;洞爺火砕流堆積物) |
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上下二枚のフローユニットに挟まれたラグ角礫岩.大きな円礫を含んでいる.おそらくマグマによって加熱されて角がとれ,丸くなったのだろう.バイアスカルデラの縁で撮影.下位のフローユニットには成層構造がみえる.
(Valles caldera, New Mexico; Upper Bandelier Tuff)
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