浅間火山は,黒斑山(くろふやま)・仏岩(ほとけいわ)・前掛山(まえかけやま)からなる三世代火山である.黒斑山は安山岩からなり,末期にデイサイト軽石を何回か噴出した.仏岩はデイサイト溶岩と軽石からなる.前掛山は安山岩の火山錐である.
->観察地点位置図 |
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●地点2 上発地(かみほっち)
道路脇で,プリニー式噴火によって降下堆積した3枚の軽石層(上からYP,
BP2, BP0)をみることができる.BP0軽石の5cm下にピンク色をした姶良丹沢火山灰(厚さ8cm)がある.
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●地点3 杉瓜
道路脇の露頭あるいは発地川左岸もよいが,たんぼの中を400m上流に進むと右岸に塚原岩なだれ堆積物のよい断面がある.
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●地点5 峰ノ茶屋
1783年噴火で堆積したプリニー式降下軽石Aを浅間火山観測所構内で見ることができる.シルト粒子をまったく含んでいないことが,火口から100km以内のプリニー式噴火堆積物の特徴である.少し掘り下げれば,Bスコリアも観察できる.
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●地点6 白糸の滝
峰ノ茶屋の東2.7kmに白糸の滝がある.厚い白色軽石層とその下の湖成粘土層の境界から幾条もの水が流れ落ちている.この白色軽石はちょうど2万年前に小浅間の位置から噴火した白糸軽石である. |
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●地点7 六里ヶ原
駐車場で地形をまず観察しよう.左から,小浅間溶岩ドーム,仏岩,前掛山,鬼押出し溶岩(1783年),上の舞台溶岩(1108年),下の舞台溶岩(4世紀?),四阿山,草津白根山である.
吾妻火砕流堆積物の南東縁にあたるガリーの中へ下りて,溶結した断面をみる.
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●地点8 鬼押出し
鬼押出し溶岩の表面には溶岩塊ばかりが見えるが,流下しているときには内部に連続した高温溶融体(central
pasty layer) があったにちがいない.表層の溶岩塊を取り除けば,それが冷却固化した緻密な岩体を見ることができるはずである.長野原町営火山博物館がある.
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●地点9 プリンスランド
長径30mにも達する巨大岩塊が地表に多数散在している.鎌原熱雲の発生と同時に空中へ投出された岩塊が,岩なだれに飲み込まれてここまで運ばれてきた.岩塊の表面には流理構造がみられ,流理にそって剥離が生じている. |
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●地点23 六里ヶ原
道路脇に,1783年8月5日に噴火した鎌原熱雲のブロックがある. |
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●地点25 応桑
塚原岩なだれの堆積面に多数の流れ山が認められる. |
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●地点26 浅間大滝駐車場
塚原岩なだれを直接覆うBP2軽石が観察できる.平原火砕流堆積物の二次爆発によってつくられたよく成層した降下火山灰が嬬恋軽石の上下にある.地震動によって層理が乱されている. |
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●地点27 片蓋川
B降下スコリア上部が追分火砕流堆積物をレスを挟まないで直接覆っている. |
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文献:早川(1995a),田村・早川(1995) |
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