長径30mにも達する巨大岩塊が地表に多数散在している.鎌原熱雲の発生と同時に空中へ投出された岩塊が,岩なだれによってここまで運ばれてきた.岩塊の表面には流理構造がみられ,流理にそって剥離が生じている.これはマグマのしぶきが積み重なって形成された構造のようにもみえる.流理はクラックによって切られていて,それに沿って急冷されている.また,アア溶岩のクリンカーと同じような刺が一面に生えている部位もある.地表に停止したあともまだ高温だったために,重力によって全体が変形している岩塊が多い.
1783年8月5日10時に起こった大爆発によって北へ流れ出した鎌原岩塊