軽井沢駅と中軽井沢駅の中間北側にある離山は2万2050年前に生じた溶岩ドームである。この溶岩ドームの上昇にともなって熱雲が発生し、南軽井沢一帯を焼き払った。熱雲から上昇したサーマル雲は風で北東方向へ流されて榛名山の上に火山灰を降らせた。板鼻BP3軽石と白糸軽石の間に挟まれるレスの中を注意深く探すと、青白色火山砂の小さなパッチとしてみつかる。黒雲母を含むことが一大特徴である。
南東から見た浅間山。左から、黒斑山、前掛山、小浅間山。そして、手前に離山。
オレンジ色は雲場熱雲が焼き払った範囲。緑色は火山灰が降った範囲。黄色は、2万0800年前の白糸軽石が40センチ積もった範囲。
左:雲場熱雲の堆積物、軽井沢町塩沢;右:それのサーマル雲から降り積もった火山灰、群馬県吾妻町長藤開拓
 
浅間火山北麓の電子地質図 2007年7月20日
著者 早川由紀夫(群馬大学教育学部)
描画表現・製図 萩原佐知子(株式会社チューブグラフィックス
ウェブ製作 有限会社和田電氣堂
この地質図は、文部科学省の科研費(17011016)による研究成果である。
背景図には、国土地理院発行の2万5000分の1地形図(承認番号 平19総複、第309号)と、 北海道地図株式会社のGISMAP Terrain標高データを使用した。